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イタリア紳士靴の雄Santoni(サントーニ)の歴史と特徴

Santoni(サントーニ)というシューブランドをご存知でしょうか。イタリアのシューメーカーで 革靴よりもスニーカーを想像される方も多くいらっしゃると思います。

革靴の聖地”英国ノーサンプトン”に籍を置くメーカーは創業100年以上が当たり前なのですが、ことSantoniに関してはまだ40年程度しか経っていません。しかしながら高級革靴のメーカーとしての知名度は高く、洒落たメンズには人気のあるブランドとなっています。何に惹きつけられるか、Santoniの歴史と特徴をこの記事で紐解きます。

Santoni(サントーニ)とは

英国靴のメッカを”ノーサンプトン”とするならば、伊国靴のメッカは”マルケ州”。皮革製品メーカー6000社が集まり従業員5万人以上が働く。トッズ、チェーザレパチョッティ、ファビなど、世界でも屈指の高級ブランドがひしめき合い、アウトレット店も多い地域です。

そんなマルケ州で、1977年に靴職人のアンドレア・サントーニが創業、彼の息子ジュゼッペによって国際ブランドへと飛躍します。今年で40周年と他の老舗ブランドと比べても浅い方ですが、そのクオリティはアルティオリ、ア・テストーニなどの倍以上の歴史を持つ伊国ブランドに、決して引けを取りません。高級靴としてイタリアンシューズらしい独創的なデザインと12の製法を使い分けられる技術力の高さに、短期間でイタリアの地方の一工房から、世界に名だたる高級シューブランドにまで成長しました。1986年には世界で初めてレザースニーカーを開発・量産。大人のスニーカーブームを牽引する筆頭となります。

靴を中心にクラシックからカジュアルまで幅広く生産していますが、手掛けるものは紳士靴に限らず、女性用、子ども用の靴の開発も怠らず、鞄や財布などの革小物の製造も手掛けています。また皆さんご存知の”HERMES”のレザースニーカーのOEM生産も担当した経験もあります。

経営的な部分では、高品質と低コストを両立させていることがわずか40年でここまで大きくなれたポイントです。本社従業員は約300人、製品モデル別に幾つかのラインに分かれますが全てのラインで必ず手作業の工程を設けています。ステッチや吊り込みなどは機械でもできるところは機械に任せ、パティーヌや研磨処理など手の掛かる工程は必ず職人が担当します。機械の量産能力と職人の眼を要所要所織り交ぜることで完全なるハンドソーンではないものの、さも全て手作業で組み込んだような品質を維持しています。ちなみに全ての靴に機械が入り込むかと言われるとそうではなくて、上位ラインの”リミテッド”と”ファットアマーノ”の2つのラインは完全なる手作りです。

年間生産足数は10万足。イタリア国内3割、輸出7割といったバランス。輸出先は日本を含むアジア圏30%、EU圏30%、その他10%。日本国内ではかつてはアウトレットが存在したが、輸入代理店が変わってからは心斎橋直営店や全国の百貨店が主な販売店となります。

また人材育成も重視しています。100年以上の歴史を持つシューメーカーでは超少数精鋭で代々技術を継承していくものだが、Santoniでは本社工場内に職人育成のための専門学校を要しています。毎年数十人が職人として得意な製法のプロフェッショナルとして各ラインに配備されているようです。人材確保は将来に向けた投資でもあり最も重視しなければならない課題と考え、ビジネス面でも抜かりがありません。

シューメーカーとしての特徴

12の製法の使い分け

ハンドソーンウェルテッドを始め、グッドイヤーウエルト、ボロネーゼ、マッケイ、モカシン、ブレークラピッドなど、12の革靴製法を使い分けできる稀有なメーカーです。最高峰の”リミテッドライン”はノルベジェーゼやベンティヴェーニャなどの匠製法、セカンドの”ファットアマーノライン(手作りを意味する)”はハンドソーンやグッドイヤー、ブレーク・ラピッドなどの製法を駆使したモデルを多数擁しています。

一般的なシューメーカーは特定の製法に特化することが多く、10万以上の高級ブランドではグッドイヤーウェルト製法を主として、それ以外の製法2〜3種くらいあれば十分だと考えられます。しかしながらSantoniはありとあらゆる製法に精通し、モデルに合わせた靴をスピーティに低コストで作られる技術力の高さが世界に認められる一要因ではないでしょうか。

パティーヌ

Patine:直訳すると”古錆”ですが、革靴に関して言えば”古色にする”といった意味で用いられます。

もっと言えば、”手塗りの染色”を意味します。手塗りにすることであえて何年も使い込んだような古風な姿にすることができるのです。

革靴にパティーヌを施すことのできるメーカーは数少なく、代表的なところで言えばBelruti(ベルルッティ)です。靴好きなら誰しも知っているフランスブランドで、手塗りでの色合いと同じものは二つとして存在しない紋様デザイン”カリグラフィ”との相性は抜群です。

Santoniではカリグラフィはありませんが、パティーヌ靴の最たるメーカーです。独自のカラーレシピを継承するパティーヌ職人は、異なる色で10回以上の重ね塗りをレザーに施し、まるで数年使い込んだかのようなデザインを生み出します。

メンテナンス

革靴全体に言えることですがSantoniでは特にこだわります。靴というよりも芸術品と捉えているようで、「Santoniで作られた靴はこうやるのが正しいよ」と明記しているのでこちらで紹介します。

01.  靴の使用後は、風通しの良い場所で換気してあげてください。保存には弊社オリジナルのスギ製シューキーパーをご利用ください。キーパーを入れた状態で靴のお手入れをすることで、より適切にお手入れすることが可能です。

02. お手入れに際しては、最高品質のシューケア用品のご使用をお勧め致します。蜜蝋成分をより多く含んだクリームは製品の老化プロセスを防ぐ効果があります。ハンドカラーペインティングでアンティーク仕上げを施した製品のお手入れには、撥水性成分を含むクリームの使用はくれぐれもお控えください。アッパーのカラーペインティングにダメージを与える恐れがあります。汚れを取り除いた後は少量のクリームを使用し、速やかにかつ頻繁にお手入れしてください。

03. クリームはできる限りアッパーの色調に近いカラーを使用し、アッパーの色調より濃いクリームのご使用はくれぐれもお避けください。お手入れにはサントーニ社オリジナルクリームとワックスのご使用をお勧め致します。詳しくはお近くのサントーニショップまでお問い合わせください。

04. ニュートラルのつやだし剤の使用においは、なるべく時間の間隔を空けるようにし、クリーニングを行うときのみにご使用ください。過度なご使用は、皺やひび割れの原因になることがあります。またご使用の際には、底材等の見えない部分で一度お試しの上でご使用されることをお勧め致します。

05. アッパーを注意を払いながら埃を取り除き、布でクリームを塗った後、数分間乾燥を待ちます。その後、シューキーパーを靴に入れた状態で柔らかな剛毛製のブラシ(馬の鬣があればなお良し)を使用し艶出しを行います。その際、ベロ(タン)など目立たない部分にてクリームなどのレザーへの馴染み具合を先に試されることをお勧め致します。

06. スエードを使用した靴のお手入れには、生ゴムのブラシをお勧め致します。汚れを落とすために目の細かいサンドペーパーをご使用ください。その後、生ゴムブラシでレザーの毛並みを整えます。スエードは液体や溶剤との接触による色移りの可能性がありますので、くれぐれも液体の中に浸けたり、洗濯機での洗浄などはなさらないでください。濡れたスポンジを使用して若干の汚れを落とす場合は、汚れが広がらないようにご注意ください。

07. ダメージを与える即効性のインスタントのつやだし剤や鉄製ブラシ(過度な起毛のため)の使用は絶対にお控えください。また靴を乾かす際、レザーの収縮と皺の原因となる熱風での乾燥はお避けください。保管は暗所にて行ってください。また底材やコバといったレザー部にもクリームを塗ってあげることでより長持ちさせることができます。ご旅行の際の保管には、お買い上げ時に同封したサントーニオリジナルシュー袋をご使用ください。一方、夏場におけるツヤ出し剤のご使用はご遠慮ください。高温により天然ロウ成分が溶ける恐れがあります。その場合はコットンの布で拭きとるか、ブラシを掛けてください。



もう見ただけで嫌になるかもしれませんが、それだけ技術の粋を集められて作られているということです。

特にパティーヌで仕上げられているので、クリームの種類には要注意です。

そこまでやりたくないよという方は、「ローテ履きして、履く時はシューホーンを使って脱いだらシューキーパーで保管」

これだけ実施すれば傷んでしまうということはありません。初心者向けとして下記にまとめていますので参考にして見てください。

革靴メンテナンスの基本中の基本 -最低限これさえやっておけば問題なし-

 

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