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【2018年最新版】人気革靴ブランドCrockett&Jones(クロケット&ジョーンズ)の歴史と主要ラストについて

メンズ向け雑誌でもよく特集が組まれているCrockett&Jones(クロケット&ジョーンズ)。多くのメンズが一度は耳にしたこと目にしたことのあるブランドではないでしょうか。10万前後のシューメーカーの中だと選択肢に挙がってくることが多く、実際に愛用されている方も多いと思います。個人的に人気=高品質とは思わないのですが、Crockett&Jonesの歴史と特徴、代表的なラストをまとめたいと思います。

歴史

Crockett&Jones社は、英国革靴の聖地と言われるノーサンプトンの地で1879年創業しました。立ち上げたのはチャールズ・ジョーンズ氏と、その義理の兄弟ジェームズ・クロケット氏、両者のラストネームを合わせてブランド名として今も生きています。

当時のノーサンプトンでは様々は革靴ブランドが誕生しており、100人未満の職人と共に分業体制をとる工房がほとんどでした。職人一人で一足の靴を作るのは非常に時間が掛かるため、工程ごとに担当を決めて自分の番が済んだら次の場所に回して、というようなサイクルで製造されていました。産業革命が進み、1900年前後には革靴界隈でも機械を導入する工房が増え始め、Crockett&Jones社も生産効率の向上を掲げていち早く機械と職人のいいとこ取りのスタイルを取ったのです。創業当初は20名程の職人で運営されていましたが、丁寧で高品質な製品は、数ある英国革靴ブランドの中でも高い評判となり、1924年にはヨーク公(当時のイギリス王ジョージ6世)も工場を視察に訪れるなど、英国靴産業において重要な地位を占めるようになりました。1927年には1000人を超える従業員を擁する当初としては規格外の工場を持つメーカーとなり、週に15000足という生産記録を樹立。その後も生産が衰えることはなく、第二次大戦期間中には100万足もの軍靴を製造するほどでした。

創業時から拘っている製法は英国伝統のグッドイヤー・ウェルテッドと防水性に優れるヴェルトショーン製法。グッドイヤーはノーサンプトンで盛んに用いられた製法で、Crockett&Jonesに限らず多くの英国シューメーカーで今も受け継がれている伝統的な手法です。もともとハンドソーンウェルテッドが発展したもので、職人がやっても機械がやっても精度が変わらない部分は機械に任せたやり方です。それでも職人の手が必要なので200工程2ヶ月弱掛かることが一般的です。ウェルト(細革)とインサイドソールに付けられたリブでアッパー(外革)とライニング(内革)を挟み込んで縫い込むことでソールの張り替えることができるので、定期的なメンテナンスさえ怠らなければ半永久的に履き続けることができます。ヴェルトショーンはグッドイヤーとやや似ていますが、グッドイヤーがアッパーをライニングをセットでウェルトの内側に縫い込むところ、ヴェルトショーンではアッパーのみウェルトに沿うように外側に出してソールと縫い合わせています。他メーカーだとCHEANEY(チーニー)が得意だったりします。

ブランドとして認知され出したのはここ40年程。同業者からの評価が高いタイプのメーカーだったこともあり、GEORGE CLEVERLEY(ジョージクレバリー)やJohn Lobb(ジョンロブパリ)等のトップメーカーのOEMを手掛けていたことで有名です。

1977年には現社長である四代目ジョナサン・ジョーンズ氏がトップとなります。彼は自社ブランドで革靴を広めたいという想いが強く、それまでのハイブランドのOEMで培った技術をもってリブランディングしようと決意しました。万人に合うラストの開発、縫製技術の工場、生産効率化、デザイン・素材選びのノウハウを徐々に蓄えていき、1990年には革新的企業に贈られる英国で最も権威あるクイーンアワードを受賞しています。その数年後には初の直営店をロンドン ジャーミン・ストリートに出店、次いでパリ サンジェルマンに国外初の店舗を構えます。現在ではアメリカ、ベルギーを含め13店舗の直営店を運営しています。日本においてはトレーディングポストを主としたセレクトショップが各主要都市で展開しておりネット販売等も行っております。ラストによってサイズ感が全く異なるため、購入は実際に試着することをオススメ致します。

特徴

第二次世界大戦中の大量生産とハイブランドOEM生産が功を成したのか、Crockett&Jones社は全世界のシューメーカーの中で最も多くのラストを持っています。もちろん多けりゃいいというものではありません。EDWARD GREENのように厳選された数ラストを世界中の人種も体格の異なるメンズの足に合うように改良し続けるのも大変なことですし、Anthony Cleverleyのように絶対的に自身のあるものコレ一つと言い切るのもすごいことです。たくさんラスト種類があっても合わなけりゃどうしようもないというのも事実ですが、努力と経験を重ねたCrockett&Jonesの革靴はデザイン性も優れ、細かな部分の素材にも拘って一足あたりに使用するパーツは約200点にのぼります。

生産ライン

現在のCrockett&Jonesでは大きく二つのラインを持って世界中のショップへ輸出されています。一つはハンドグレードコレクションでいわゆるフラグシップラインです。もう一つがメインコレクション。ハンドグレードコレクションの廉価版という立ち位置ではなく他ブランドとのコラボや機能面で優秀な製品群です。

ハンドグレードコレクション

クロケット&ジョーンズのハンドグレードコレクションは使用する素材や、製造工程にさらに手間を加えた上位コレクションです。 高級なグレードの革を使用したアッパー・ライニング素材により手袋が手を包み込むように快適です。メインコレクションでもきめの細かさを感じる革を使用しておりますが、ハンドグレードコレクションはさらにきめの細かい上質さを感じます。ソールは、見た目にも美しいヒドゥンチャネル仕上げで熟練職人により取り付けられ、ペイントした後に磨きあげられます。ヒドゥンチャネル仕上げとは、一度アウトソールを起こして溝をつけてからステッチをかけた後、起こした革を伏せて糸目を隠す手間のかかる手法です。土踏まずの絞りも特徴の一つ。立体的でフィット感を高めてています。最終工程である磨きは、熟練職人の手で磨かれ深い色あいを醸し出します。通常の手入れをして磨けば年月とともにより色の深さが増します。磨くと光沢感が出やすいため、お手入れに時間をかけて大切に履いていただきたいシリーズです。

メインコレクション

メインコレクションの最大の特徴は豊富なデザインと色のバリエーションでしょう。ドレスシューズはもちろん、ブーツやローファー、カントリーシューズなど様々なコーディネートに使えるコレクションです。底材も多種多様でレザーソールからダイナイトソールを代表としたゴム底など機能的に履ける商品が多く揃えられております。レザーソールは糸目が見えたグッドイヤーウェルト製法です。ソールの特徴はフラットでバランスが取れているため安定感抜群です。毎シーズン、多くの新作が発表されファッションブランドとのコラボレーションも多種多様です。クロケット&ジョーンズの中で流行を発信しているのは、メインコレクションといえるでしょう。

主要ラスト一覧

右へいくに連れて細くなっていきます。左から236→325→341→224→337→367→348というラスト名。

ハンドメイドコレクションの360ラストも人気なのですが、それよりも登場シーンの多い7ラストをピックアップしました。

Last:236

クロケット&ジョーンズのLast:236は、この木型がスタートした1961年当時はまだ、フィッティングにこだわりを持つ方が少なかったため、今の感覚で言うと、ややゆったりめです。当社の中で最も古いストレートチップの代表作「CONNAUGHT(コノウト)」に使用されております。横幅の広いラウンドトゥのフォルムは、トゥ部分の厚みが少なく低く抑えが効いておりシャープなシルエットが印象的です。英国靴らしい木型の代表格であり、ブリティッシュスタイルのマストアイテムとして愛用者の多い木型となっております。

Last:325

クロケット&ジョーンズのLast:325は、1955年頃に開発されたカントリーモデルに使用される木型です。厚手のソックスでの使用を考慮しており、トゥ部分にボリュームを持たせ窮屈感が少ないのが特徴です。この木型を使用したモデル「PEMBROKE(ペンブローク)」はご愛用者が多く、本国や米国のショップでは毎年秋口から冬にかけてトップセラーとなります。カントリーテイストなボリューミー感を持ちつつ、トゥ部分の絞りによりスッキリとした印象を与える、当社のカントリーシューズを代表する木型です。

Last:341

クロケット&ジョーンズのLast:341は、丸みのあるエッグトゥで全体的にシャープなシルエットが特徴的な木型です。程よい甲の高さによるフィット感が良く、バランスのとれた木型となっております。スタンダードコレクションの中では、348ラストと人気を二分する木型です。ドレスシューズだけでなく、スリッポン系の靴にも使用されることの多い、汎用性の高い木型といえます。

Last:224

クロケット&ジョーンズのLast:224は、1960年頃に美しさと履きやすさの両方を目指して開発された木型です。ボリューミーで限りなく丸に近いソフトスクエアトゥのシルエットはチャッカブーツとの相性が良く、当社を代表するモデル「CHERTSEY(チャートシー)」に使用されております。左右非対称の作りにより程よいフィット感があり、50年以上たってもなお支持される木型です。

Last:337

クロケット&ジョーンズのLast:337は、1990年代後半、イタリアンクラシックスタイルのブームがひと段落していたものの、木型(=ラスト)の主流はスクエアトゥでしたが、市場では極端に角ばったモデルのアンチテーゼとして、よりエレガントなスクエアトゥが求め始められておりました。2002年春、パリ店内に工房を構えるビスポーク職人の意見を取り入れ、新しいスクエアラストを開発したのが、この「337」です。この木型をハンドグレードコレクションとし、当社の高級ラインとして発表。今までのメインコレクションよりもフィット感を高め、足入れの感覚もややタイトに設定しました。337ラストは、たくさんの木型を持つ当社の中でも抜群の人気を誇り、今もなお、同ブランドを代表する木型となっております。

Last:367

クロケット&ジョーンズのLast:367は、337ラストを基本形とし、ウエストからヒールにかけて絞りを入れることで、ホールド感を高めました。アッパーデサインや、かかとの高さにも手を加えております。例えば、アッパーのかかと部を若干高めることによりホールド感が増し、ヒールを若干高くしたことによりエレガントなシルエットとなっております。このような微調整を337ラストに加え進化させたのが367ラストです。367ラストは比較的かかとの小さい日本人にフィットしやすい型といえるでしょう。現在、337ラストと367ラストは共存しそれぞれのファンの方から支持を得ています。

Last:348

クロケット&ジョーンズのLast:348は、337ラストをベースに、モダンでスタイリッシュなフォルムへ進化させた木型です。ハンドグレードコレクションの337・367ラストに比べ先端がやや細く長くなり、エッジを利かせております。イタリア靴がお好きな方にも、多く支持されるロングノーズの木型です。

代表モデル

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