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【最新版】スペインの革靴メーカー”YANKO(ヤンコ)”の歴史と特徴

YANKOというシューメーカーをご存知でしょうか。数年前までは日本にも直営店があったのですが現在では撤退しており純正品の試着及び入手がやや困難となっております。一部百貨店でも取り扱いのあるところが残っているので名前だけは知っているというメンズも多いと思いますが、実際どんなメーカーでどんな特徴があるのか、代表モデルは何なのかをまとめたいと思います。

スペインの革靴産業事情について

革靴といえばどこの国を思い浮かびますか?大多数の人は身近な日本産、紳士の国イギリスノーサンプトン産、カントリー調なアメリカ産がパッと出てくると思います。スペインで革靴ってあんまりイメージがありませんよね。

しかしながらスペインってヨーロッパの中ではイギリスに次ぐ第二位の靴生産量を誇ります。その生産数は年間1億足を優に超し、その内7割以上を海外へ輸出している隠れた革靴大国なのです。主な輸出先はフランス、イタリア、イギリス、ドイツ、アメリカ、日本等の主要国、近年では毛色の全く異なるイタリア人に好まれており特にイタリア向けの輸出が好調です。

実際スペイン産って身近なところでは思いつかないかもしれませんが、ファッションブランドのZARA(ザラ)もスペイン発です。また革製品の主原材料となるレザーの質も非常に高く、その歴史はローマ時代まで遡ります。特に羊革の産地として世界的にメジャーで、ピレネー山脈の涼しい高地で栄養面でも気を遣いながら飼育された羊革を”エントレフィーノ”と呼びます。エントレフィーノは他の羊革に比べ毛が細く毛穴が目立ちにくいのが特徴です。羊革が靴に用いられることは少ないのですが、世界有数の革の産地ということもあり一貫したレザークラフト生産が得意な国ということです。

スペインにおける革靴の生産地の多くは地中海沿岸部のバレンシア州とバレアレス諸島に集中しています。前者では総生産量の6割余りが製造されており、後者は1割に満たないくらいの生産量ですが、カンペールや今回紹介するYANKO等の高級革靴のメーカーが籍を置いています。

YANKOの歴史

YANKOに創業年は1961年、ホセ・アルバラデホ・プハーダス氏が高級革靴ブランドとしてバレアレス諸島のマリョルカ島で誕生しました。大元を辿ると1890年、アルバラデホ一族が同族企業として靴の製造を開始したのが始まりです。1950年代までは”Sanson’s”というブランドに携わっていました。原材料の製造・調達・設計開発・製造・販売までを一貫しているのが特徴で、ソールも自社開発という徹底ぶりです。またラスト(木型)も自社で一から削り出しており、日本人向けのラストも開発していることから日本国内でもファンを獲得しています。ブランドよりも品質重視のメーカーの多くは細部のパーツまで拘っており、ノーサンプトンの”Alfred Sargent(アルフレッドサージェント)”にも通じますね。

1980年に入ると年間100万足の靴を生産するレベルにまで大きくなり、ノーサンプトンを含むヨーロッパ最大手レベルのメーカーに成長。現在でも衰退することなくアルバラデホ一族が経営を担っています。

またYANKOもお家騒動があったようで、創業者であるプハーダス氏とその息子ラミス氏が離脱してそれぞれ別のブランドをYANKOと同じマリョルカ島で創立しています。1998年、プハーダス氏は今よりも質の高い靴を作りたいという想いがあり、これがYANKO社内で論争となりました。プハーダス氏は自分を曲げず「それなら自分は抜けるから後は自由にやるといいよ」と、”CARMINA(カルミナ)”を立ち上げました。この時の彼の年齢は60歳、一生で二つの革靴ブランドを創業した稀有な人物で、彼にとって人生とは革靴を常に想い造り続けることなのでしょう。80歳を超えた今でもノーサンプトンの革靴に負けないコストパフォーマンスの高い靴を作ってくれています。

そして息子のラミス氏は、父プハーダスが離脱した後YANKOのCEO(最高責任者)となります。しかしながら父が去った理由と同じく革靴に対する理念の食い違いにより2002年にYANKOを脱退。弟のアレハンドロ氏と数人の職人を連れて、小さな靴工房”MERRMIN(メルミン)”を創業しました。起業するにあたりラミス氏は世界中のタンナーを巡り、高品質な革がどのようにできるかを独自に研究し、MERRMINの高品質かつ安価な革靴製造に活かしています。ラストにも拘りを持ち、元々在籍していたYANKOと同じく自社で削り出してフィット感に優れる形状を追い求めています。

特徴

YANKOの革靴製造における特徴は、多くの名ブランドが採用しているグッドイヤー・ウェルテッド製法。グッドイヤーはノーサンプトンで盛んに用いられた製法ですが発祥はアメリカです。もともとハンドソーンウェルテッドが発展したもので、職人がやっても機械がやっても精度が変わらない部分は機械に任せたやり方です。それでも職人の手が必要なので200工程2ヶ月弱掛かることが一般的です。ウェルト(細革)とインサイドソールに付けられたリブでアッパー(外革)とライニング(内革)を挟み込んで縫い込むことでソールの張り替えることができるので、定期的なメンテナンスさえ怠らなければ半永久的に履き続けることができます。

そしてYANKOの代名詞とも言えるのが”ヨークソール”。複合ソールの意で前面をラバーソール、それより後側をレザーソールと材質が異なるのが特徴です。YANKOではラバーソールを二重にして耐久性を高めていますが、土踏まずより後ろをレザーにすることで、ソール全体の耐久性・耐水性・通気性を併せ持つ機能性溢れる革靴が仕上がります。

YANKOを購入するには

冒頭で申し上げた通り、日本においてYANKOの直営店は撤退してしまっています。だからと言って購入できないわけでもありませんが、新品で入手できるルートをいくつか紹介致します。

Amazon

海外のAmazonではなく日本Amazonで販売されています。撤退した後にネット通販主体に切り替えた形です。標準的な価格は5万円弱ですがAmazonセールが適用されることもあり、タイミングによっては1~2万円程安く購入できます。デメリットは一切の試着ができないことですが、まだ取り扱い百貨店でサイズ確認することは必須ですね。

https://www.amazon.co.jp/YANKO-%E3%83%A4%E3%83%B3%E3%82%B3/pages/2347466051

各種百貨店

直営店はなくなりましたが百貨店の紳士靴売場ではまだ生きています。阪急メンズ館、三越、伊勢丹、高島屋にあることは確認済です。

店舗によってはないこともありますので、試着しに行く前に予めTELで聞いてみることを推奨します。

個人輸入

本国での販売価格は$250~350と日本国内の価格の半額です。直販も行っておりますので、関税30%+送料が掛かることを考慮しても若干安く入手することができます。関税は販売価格の60%に対して発生するので、

$300とすれば、$300+($300×0.6×0.3)=$354

$1=¥110、送料¥4,000なら¥43,000程とAmazonセール価格に近くなりますね。

個人輸入はいろいろリスクがあるので不安であればAmazonや百貨店のセールを待ってお得に購入しましょう。

また現地調達する場合に限れば条件付で関税は掛かりません。マドリードやバルセロナの専門店や百貨店で取り扱いがあるのでスペイン旅行の際には寄ってみるのもいいですね。

 

 

YANKOの公式ホームページはこちら→http://yanko.com/

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