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finalの新作E4000、E5000を試聴してきました。AZLA HORIZONといいAr:tio RK01といいアンダー3万円の選手層どうしてしまったんだと言わんばかりの激戦区になっており、オーオタ的にはこの価格帯のラインナップが増えてくれることは非常にありがたいですね。

E4000とE5000両方聴き比べてみるとどちらも完成度が高く、「確かにこりゃ支持派が分かれるわ」と納得することができました。E5000も良かったのですが、個人的に好みだったのはE4000の方だったので、まずはこちらの所感をまとめたいと思います。

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仕様・外観

(写真:final公式から引用)

  • E4000は下位モデルE2000と同じく、アルミ削り出しアルマイト仕上の筐体を採用しています。(E3000、E5000はステンレス削り出し) シングルダイナミックドライバー型なのでサイズも小ぶりで筐体ごとカナルにブッ挿すタイプです。
  • リケーブル端子はMMCX。E2000/E3000も同じですが強度面で見直しが入っているので接触不良の発生率が下がっています。
  • 最新の音響工学を取り込んで音質設計したとのこと。帯域バランスに強い味付けをせず、周波数特性のカーブをなだらかにすることで強調される帯域前後の歪みを無くし解像度を上げることに成功。
  • 感度は97dB/mW、インピーダンス15Ωと抵抗値は低めですが、音圧も低めに設計されています。
  • 付属ケーブルはタッチノイズを減らす黒被覆ケーブル。柔らかく取り回し良好。高級感はありません。
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装着感・遮音性

下から装着するタイプで、装着感はまずまず。イヤーピースを耳奥に押し込む必要があるため遮音性は思ったよりマシでした。地下鉄内だと轟音にかき消されてイヤホンとしての役割を果たせない可能性があります。アナウンスが聞こえなくなる程上げると音漏れするでしょう。実際騒がしい店内で隣で試聴しているサウンドが漏れてきました。カナルに沿って装着させる必要があるのでスピンフィットが相性が良いですね。フォーム系は装着感は良くなりますが、音質に大きく影響するので正直微妙でした。

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音質

  • 試聴環境はAK380SS+SSAMP、試聴音源のジャンルはエレクトロ、ロック、トランス、ポップス、ゲームサントラなど。
  • 特定の帯域を強調しない設計ですが、どちらかといえば中高域寄りのクリアなタイプ。決して低音ドコドコの低域モデルではありません。メーカーがエージング推奨と公言しており、試聴機出したての頃と比べて低域が少しだけ増えたような気がします。個人的にダイナミック型のエージングは肯定的なので100~200時間程経過して初めてfinalの意図した音になるのかなと思います。
  • 同時に出たE5000とはキャラクターが異なるので音質面でE4000の上位機種というわけではありません。あちらの方がよりニュートラルでしっとりしている感じ。E4000は尖った部分はありませんが、明るく飛び跳ねたくなるようなサウンドです。とりわけライブ音源と相性抜群で、ステージの空気感を体感できます。エージング後の低域増強後にこの部分ははっきり分かると思われます。初期状態はイマイチかも。
  • この価格帯のイヤホンにしては楽器の分離感が強く、加えてボーカルも近めです。歌詞の有無やボーカル性別に関係なく幅広く使えそうです音場は狭目でライブではないジャズ音源、クラシック、オーケストラ系のサントラは別にE4000である必要性は感じませんでした。
  • Eシリーズ全体に言えることですが、長時間聴いていても聴き疲れません。

価格・競合

E4000の販売価格は¥15,800。アンダー2万なら間違いなくオススメできる機種です。ちょっと音質に拘りたい友人などにこの価格帯で薦めるならばクリプシュX10だったのですが今や生産中止…「あと1万捻出できぬか…?」と予算の拡充をお願いしていましたがそれも不要となりそうです。とりあえず2万円で新品イヤホンならE4000、間違いない。

3万出せるならばHORIZON、NEPTUNE、Billie Jean、COMET、RK01などの目新しい製品達も選択肢に入ってきますが、そこまで出せないならばアンダー5000のE2000 or E3000を選んでおけばよいかと。残りはグレードアップの予算に残しておくのが吉です。

まとめ

評判通り、音質面は素晴らしい機種です。E5000も同じく良かった。

ただし皆さん絶賛されていますが、あくまでアンダー2万、アンダー3万の範疇の話。10万前後の機種と比べて優れている、というものではありませんので、あんまり期待値を高く持ちすぎると「この程度か」と落胆することになりそうです。XELENTOと比べられても…ってそりゃあ違うでしょうとメーカーの人は言うでしょう。趣味において重要なのは出した価格に対して最高のパフォーマンスを享受できるか否かという点で、そういう意味ではE4000/E5000は音質面と保証の手厚さの2点で、同価格帯のライバル達より一歩先に位置すると思います。装着感に関しては次作に期待したいところ!

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