ACS(エーシーエス)というメーカーをご存知でしょうか。 私はここ最近知ったのですが、高品質・カスタムメイドにこだわる20年以上の歴史を持ったイギリスのハイエンドブランドで、精細かつ明瞭に音楽を再現するインイヤーモニターを開発しています。

元々はカスタムIEMを手がけており、CUSTOM ARTのような柔らかいシリコン素材が使われているのが特徴。

カスタムIEMの方で展開されているのは、BA1基のEvoke(エヴォーク)、BA3基のEvolve(エヴォルブ)、BA5基のEmotion(エモーション)の3機種です。2017年春にこれらのユニバーサルVer.が登場しました。

全体的にインピーダンスが高く、EvokeとEvolveは50Ω、Emotionに至っては100Ωと直差しを否定するかのような抵抗値です。いずれもアンプの有無で大きく印象が変わります。私はAK240-Hugoラインで試しました。

Hugoによる味付け込みですが、中低域>高域の壺型バランスでややモニター的。横に広がるタイプで音の輪郭がくっきりしています。かなりジャンルや曲を選ぶフシがあり、気持ちいい目のエレクトロニカやジャズ系のリラックスサウンドとの相性が良いように感じました。ボーカルは近めで息遣いまで聴こえてきそうな鳴らし方で文字どおりエモーショナル。ただHugoなしの直刺しだと一気に中高域が遠くなり低音もボヤけがちになります。正直「アンドロメダ以上の価格でこれはないんじゃない?」って思いましたが、それなりにドライブできるアンプで化ける機種です。QuestyleやWM1シリーズのようなといった単体でもソコソコ出力の強いDAPだとボヤボヤ感なく音の粒感を感じられると思います。

付属品としては、遮音性と装着感に優れたフォームチップ3ペアとキャリーポーチのみ…10万越えの機種にしてはショボい気もするが、本体の音が良けりゃそれでヨシっていうスタンスなのか。

またリケーブルは可能ではあるものの、ACS独自の5ピンコネクタで対応ケーブルがほとんどないのが欠点。インラインマイク&リモコン付き、バランスド・ステレオ、REV33トゥルーサウンドシステム、ACSライブシステムなど、ACSの他のIEMモデルと共通の6種類のケーブルと互換性を持たせているようですが、換装したければ我がACSのを買ってね!と言わんばかりのガラパゴスっぷりです。

どれも丁寧に鳴らすタイプのイヤホンで、音的にはもう少しピックアップされてもいいのにと思うのですが、他の人気機種と比べると仕様が凝り固まりすぎで、レビューが少なすぎるのが注目されない要因なのかもしれません。

ちなみにACSのホームページはコチラです→ https://www.acscustom.com/uk/