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CANYONとは

彗星の如く現れたドイツ コブレンツのフレームメーカーです。正式名称はCANYON Bicycles、会社としての歴史は1980年代ですが、ロードバイクのフレームを本格的に作り始めたのは2000年初頭です。爆発的に知名度が向上し始めたのが2010年に入ってから。グランツールではモビスターを支えるスポンサーで、2014年ジロでキンタナが優勝した時のバイクがCANYONでした。

販売形態も業界ではかなり特殊で、通販しか行っていません。代理店やショップを介さないことで中間マージンを削減し、クオリティの高いものを低価格で入手することのできるメーカーです。とりわけ日本で人気なのは海外ブランドが多いため必然的に代理店が介在するのですが、この部分がカスタマー的にメリットが皆無にも関わらず現地と価格差をつけて販売することもしばしば。現地の倍額で売っているような悪徳代理店も存在します。

完成車のパーツグレードも高く、30万円代で電デュラ付、MAVIXディープリム付という驚きスペックのモデルも存在しているのでパーツ取りとしても非常に優秀、無論フレームの質もグランツールで目立っていることから素人が心配することは杞憂です。

新製品GRAIL(グレイル)誕生

今年に入ってからGRAILという新作を販売開始しました。

いわゆるグラベルロード、マウンテンバイクとロードバイクのいいとこ取りのような自転車で、欧米諸国で近年人気が出てきています。

最大の特徴はハンドル部分。「ホバー・バー」と呼ばれ、写真で見れば一目瞭然。

ステムに対して上方向にドロップハンドルが設置されているのが分かるかと思います。

斜め向かいから見てもハンドルが高い位置で固定されており、ドロップ部分を直線で結ぶバーにより態勢に応じて3箇所持ち替えることができます。

正面からみると見事に2層に分かれています。これは見た目の奇抜さだけでなく剛性確保という面でも有効に働きます。従来のドロップハンドルは、剛性の必要のないリラックス時に上ハンドルを持っている時はステムに近いことから高剛性を発揮するのに対し、ゴール前スプリントなどで下ハンドルに持ち替えたら剛性が下がってしまいます。それをこのホバー・バーに変えることで重量は100gちょい増えてしまいますが、下ハンドル時でも高い剛性を確保することに成功しました。

開発に当たって重要視した点は大きく2点。軽量であること、そしてシンプルながら何でもこなせること。

グラベルは基本的に200km以上の長距離、かつ山岳を走り抜けるハードイベントです。登坂性能を上げるためにはある程度軽量である必要があり、グラベルイベントをこなせることはロードレース市場でも通用すると同義、可動部を持つサスペンション機構も設けずシンプルながらも何でもこなせるフレームを作ろう、というのが開発のきっかけ。

ハンドルの調整に苦労しそうですが、出荷時はステムとトップチューブがストレートになる高さで固定されており、スペーサを抜いて最大15mm下げることが可能です。ハンドル自体の角度はそのままに高さを上げ下げするだけなので、この辺りの調整は思ったよりも楽みたいですね。

フレームは大きく2種類、SLXとSLの2グレード。フレーム重量はSLXが830g 、SLが1040g、どちらもホバー・バー(CP01グラベルカーボンコクピット)が搭載されています。フレームが違うだけで目玉であるハンドルが共通なのはホビーユースには喜ばれますね。

販売ラインナップとしてはフレームセットと完成車どちらも対応しています。完成車のラインナップはなんと全6種類。1~2種類しか用意していない他ブランドと比べると、良い製品をユーザーにとって良い値段で買って頂きたいという販売への拘り方が段違いです。

GRAILのラインナップ

販売形態はフレームセット単体と完成車がグレード別に6段階、計7種類に分かれています。

それぞれの価格と仕様を見比べてみましょう。

完成車 GRAIL CF SL 7.0 ¥249,000

ディスク仕様、シマノ105 5800型、ホイールDT SWISS C1800 SPLINE DB、サドルSella Italia X1 Lady Flow

https://www.canyon.com/en-jp/road/grail/grail-cf-sl-7-0.html

完成車 GRAIL CF WMN 7.0 ¥249,000

https://www.canyon.com/ja/road/grail/grail-cf-sl-7-0.html

ディスク仕様、シマノ105 5800型、ホイールDT SWISS C1800 SPLINE DB、サドルSella Italia X13 CANYON EDITION

GRAIL CF SL 7.0との違いはサドルとフレームカラーのみ。

完成車 GRAIL CF SL 8.0 ¥289,000

https://www.canyon.com/ja/road/grail/grail-cf-sl-8-0.html

ディスク仕様、シマノULTEGRA 8000型、ホイールDT SWISS C1800 SPLINE DB、サドルFIZIK ALIANTE R5 SPECIAL EDITION

完成車 GRAIL CF SL 8.0 Di2 ¥369,000

https://www.canyon.com/ja/road/grail/grail-cf-sl-8-0-di2.html

ディスク仕様、シマノULTEGRA DI2 8050型、ホイールDT SWISS C1800 SPLINE DB、サドルFIZIK ALIANTE R5 SPECIAL EDITION

GRAIL CF SL 8.0との違いは電動化している点。シートポストの型番が変わりますが基本的に同等。下位のGRAIL CF SL 7.0と比べるとホイールは同等です。

完成車 GRAIL CF SL 8.0 SL ¥399,000

https://www.canyon.com/ja/road/grail/grail-cf-sl-8-0-sl.html

ディスク仕様、シマノULTEGRA 8000型、ホイールREYNOLDS ASSAULT ATR DISC CARBON、サドルFIZIK ALIANTE R5 SPECIAL EDITION

GRAIL CF SL 8.0との違いはホイールがレイノルズになっている点。それ以外のスペックは同等です。

完成車 GRAIL CF SLX 8.0 Di2 ¥509,000

https://www.canyon.com/ja/road/grail/grail-cf-slx-8-0-di2.html

ディスク仕様、シマノULTEGRA Di2 8050型、ホイールREYNOLDS ASSAULT ATR DISC CARBON、サドルFIZIK ALIANTE R5 SPECIAL EDITION。

これだけフレームが上位のSLX。GRAIL CF SL 8.0 Di2のフレーム違いと考えてOKですね。

フレームセット SLXのみ(ハンドル付) ¥289,000

https://www.canyon.com/ja/road/grail/f-grail-cf-slx.html

フレームセットのみ。これだけで下位の完成車が買えてしまいます。フレーム重量を20%削る必要性のある方はこちらをチョイスして良いでしょうが、ホビーユースであればSLフレームで十分な気がします。

 

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