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7月のポタフェスで試聴して気になっていたNOBLE AUDIOのシングルダイナミック "EDC Bell"がいつの間にやら発売済みに!

NOBLEと言えばマルチBAのカスタムIEMがメインではありますが、Kaiser 10やKATANAといったフラグシップ以外にもSavannaやDjangoなどのモデルも人気なブランドです。カスタム版についてはふざけた国内代理店が付いているのでオーダー数が激減しているそうですが、ユニバ機に関してはエミライという商社が正規代理店になっているので対応は幾分かマシです。(そういえばエミライも以前Twitterで炎上していましたね)

さてEDC Bellに話を戻すと、このモデルはEDCシリーズの第二弾でVelvetに続くダイナミックモデルです。価格帯は若干Bellの方が上ではありますが、それでもアンダー3万に収まっております。

早速ですが今回はどんなモデルに仕上がっているのか、ざっくり仕様と音質をまとめていきましょう。

Bellのスペック

立ち位置的には第一弾Velvetの上位で、使用されているダイナミックドライバーはVelvetに搭載されているものと同等。

デンマーク製の5.8mm径でダンパー構造が特徴。10mm以上の口径のドライバーを採用しているメーカーは多数存在しておりますが、このダンパー構造によって小口径でありながらそれに負けない表現力と低域の量感を確保しています。

筐体材質には真鍮が採用されており、"真鍮の鐘"が名前の由来。Velvetはアルミニウムでしたが、同じドライバーを使用していてもハウジングが変われば音も大きく異なっているので、ハウジングの材質による音質変化を感じられやすい。

ケーブルについてはVelvetと同じく着脱不可。あちらはRitzワイヤーで今回のBellはTinselワイヤーを採用しており、力の限り引っ張っても千切れないほどの強度を誇る。それで断線しない保証はありませんが、故障の要因ともなるリモコンが施されていないため、Velvetよりかは耐久性が高いと思われます。

再生周波数帯域は20Hz~20kHz、インピーダンスは35Ω以下。

かいつまんで言えばVelvetの材質違い、ケーブル違いの兄貴版と言ったところでしょうか。

装着感と遮音性

  1. カスタムIEM相当、筐体が耳にマッチしており収まりも完璧。遮音性も高く、騒がしい店内でも大きくシャットアウトしてくれる。
  2. カスタムレベルとまでいかないが装着していてストレスフリー、かつ遮音性も確保できている。
  3. 装着感は良好だが遮音性が伴っていない。イヤピによる調整必須、屋外用途でギリギリ使えるレベル。
  4. 装着できなくはないが、装着感もいまいちで遮音性も低い。
  5. 痛みを伴うレベルで筐体が合わず、装着できない。極めて絶望的。

Bランク相当。SHURE掛けではなく下から装着するタイプですが、フィット感、遮音性ともに特筆すべき欠点はありませんでした。Velvetも似たような筐体形状ですが、Bellの方がやや小ぶりでカナルへの収まりは良好です。イヤーピースを奥までググッと押し込むとほぼ無音になります。SHERE掛けが苦手な方は是非とも手にとって聴いてみて下さい!

音質傾向

試聴環境はAK380SS+SSAMP。

インピーダンスがそこそこ高いのでプレイヤー単騎では音量65/150くらいまであげる必要がありました。AMP込ならば50/150程度。若干音量の取りづらいタイプです。

Velvetでは低域がボワつきがちというレビューが多く見受けられましたが、こちらも傾向としては低域>中域>高域というバランス。筐体が真鍮になった影響で単に量が多いものではなく、真鍮特有の暖かみのあるサウンドに変化しているのが分かります。

各パートの繋がりも自然ながら、楽器ごとの分離感もVelvetより高まっているので、より万人ウケするモデルに仕上がっていると思います。Velvetも私は好みだったのですが、ボーカルが引っ込みがちであることとストレングスの余韻がイマイチであるという弱点がBellでは克服されていると感じました。その代償として低域自体がまったり落ち着いてしまったので、Velvetでは勢いのあったベースがBellになるとどこか他人行儀なよそ向けの演奏に切り替わってしまった感は否めません。人によってはつまらない音に聴こえてもおかしくはないでしょう。

価格

定価で約¥28,000。

ライバル機としてはfinal E5000、A:rtio RK01、qdc NEPTUNE、AZLA HORIZON、Campfire Audio COMETなどなど

今最も群雄割拠な価格帯にぶち込んできました。個人的に3万前後で一本選ぶならばJH AUDIO Billie Jeanと選ぶのですが、Bellも他のモデルとは異なるサウンドを奏でてくれるので一定の人気は確保できそう。

NOBLEの今後

NOBLE AUDIOからシングルダイナミックが登場した時は衝撃を受けましたが、今後もEDCシリーズは継続していく見込みです。価格を抑えて低域の再現性に優れたスピーカーに近しいサウンドを作るためには、高価なBAドライバーを採用するよりもシンプルにダイナミックドライバー一発で済ませた方がコストダウンにもなりますし、EDCとしての音作りにも向いています。

さらに需要があればEDCシリーズの中でハイブリッド型の製造にも着手したいと話しており、NOBLE初のハイブリッドモデル誕生の日も近いかもしれません。

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