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ここ数年DAPメーカーもかなり増え、3~4年前のようにIRIVERがのさばっているわけでもなくなったので悪くない傾向と思っております。

そんな中で、リリース情報が出るとソコソコ話題になるものの結局使っている人をあまり見かけないのがLUXURY&PRECISION。

私も毎回ポタフェスやヘッドホン祭などで触ってはみるものの、いざDAPを選ぼうとした時には選択肢から漏れてしまう

というのも以前L3を試した際に、音質はノイズだらけ、操作性はめちゃくちゃ、バグだらけととても継続購入する気を起こさせないプロダクトだったため、LUXURY&PRECISION=微妙という図式が自分の頭の中で出来上がってしまっております。

最新モデルまでその当時と同じと、聴かずして判断を下すことはメーカーに対して失礼極まりないことなので、ちょいとここらでその意識を変えたく、最新モデルも含めてどのような製品がラインナップされていのか過去のモデルから国内未発売モデルまで一挙7機種全てを比較したいと思います。

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LUXURY&PRECISION概要

LUXURY&PRECISIONは中国のオーディオメーカー。国内代理店はOriolusやHYRA、PW Audioなどと合わせて株式会社サイラスが担当しております。

LUXURY&PRECISIONの成り立ちとしては、2011年に発売した"COLORFLY C4"を設計したエンジニアリングチームが、

より高みを目指して理想のプレイヤーを創り上げるために、Luxury(豪勢)とPrecision(精密)をブランド名に「精密機器レベルの性能」、「忠実の音再現」、「美しい質感」を追求するために創設したブランドです。

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COLORFLY C4の特徴

COLORFLY C4は当時めちゃくちゃ人気だったようで、世界初の24bit/192KHz のファイル再生、SENNHEISER HD800300Ωのヘッドホンを鳴らせるほどの出力を持つプレイヤーで一躍人気を博すことに。DACチップはシーラスロジック製のCS4398を搭載、出力端子が2種類ついており、通常の3.5mmアンバランスでは125Ω6.3mmのヘッドホンプラグでは300Ωまで対応。COLORFUL社が特許を取得したJITTER KILL TECHNOLOGYによりジッターを最小限に抑えることができ、ノイズが極めて少ないことが特徴です。内蔵容量はデフォルトで32GBですがmicroSDによる増設が可能となっております。

今でこそ珍しくないスペックですが、当時の価格で5万前後とそれなりにお求めやすかったこともあり、古くからポータブルオーディオに精通している方は愛用されたこともあるのではないでしょうか。

ちなみに今では入手困難となっており、中古で出てくるのを待つしかない状況となっております。ある種アーティファクトのような代物なので気になる方はヤフオクや専門店の中古に出てこないか定期的にチェックするとよいでしょう。

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現行モデル

LUXURY&PRECISIONで現在市場に流通しているモデルは合計4種類。

  • フラグシップのL5Pro
  • エントリーモデルL3
  • 日本限定仕様でL3の上位版L3J
  • 今年8月に出たばかりのL3-GT

そしてこれから発売を控えているモデルはL4L6L5 Ultra3機種。

一つずつスペックを見ていきましょうか。

L5Pro

2016年1月発売。DACチップはAKM449、最大PCM32Bit/192kHz、最大DSD256迄のネイティブ再生に対応。

アルミニウム削り出しのシャーシに背面は木目調になっており所有欲がそそられる質感になっています。

出力は3.5mmアンバランスとラインアウト兼同軸出力の2種類、バランス接続は持ち合わせておりません。

USBはデータ転送と充電のみに使用。

ゲイン切り替えは5段階で調整。音量メモリは60なので60×5=300段階でかなり細かく調節できると思いきや、音量1あたりの変化が大きいため、均等に刻まれるものではありませんでした。

内蔵容量は標準で32GBという雑魚さ。microSDは最大128GB迄とされていましたが、SANDISK ULTRA microSDXC 200GBは公式で検証OKとのこと。ただしFAT32形式でないと認識できないため、最近のDAPと同じ要領で大量に曲が埋め込まれたカードを何も考えずにブッ挿すとデータが死ぬ恐れがあります。ご注意を!

動作はキビキビしていますが、タッチパネルはスクロールできず、アーティストの全曲再生やフォルダまとめて再生などの痒いところに手が届かないUIになっております。また日本語対応していながら文字化けしたり、メインで使うには少し心許ないかもしれません。

国内価格は¥118,000。高すぎて話にならないレベルですが、2年以上前の機種なので市場在庫も少なくなっております。中古だと¥30,000前後で出てきたりするので、そちらを狙うとよいでしょう。ちなみに直輸入だと$730くらいだったので国内定価はかなり割高な設定だったことは言うまでもありませんね。(そりゃ売れるわけないよ笑)

L3

L5PRO同様独自開発のOSが採用されており、音質の劣化を極限にまで抑えどんなイヤホンを通してもノイズを拾わない設計になっております。

DACチップはシーラスロジックCS43982枚搭載されており、LPF入出力、信号拡大回路までLRチャンネルを完全分離したバランス回路が組まれています。CS4398AK240AK70OPUS#1などに搭載されている定番DACチップで2~3年前までは様々な機種で使用されていましたね。

対応フォーマットはL5Proと同じく最大PCM32Bit/192kHz、最大DSD256迄のネイティブ再生に対応。

L3にはL5Proには搭載されていなかった2.5mmバランス接続が可能で、USB-DAC機能も付いています。

内蔵容量は8GBと16GBの2種類が存在しており、8GBモデルは廉価版として後出しで発売されました。

microSDもL5Proと同じくmicroSDは最大128GB、SANDISK ULTRA microSDXC 200GBは公式で使用可能。FAT32形式でないと認識できないのも同じです。

価格は16GBが約¥49,800、8GBがそこから¥5000程度安くなっております。

  • ちなみに私のLUXURY&PRECISIONへの印象を悪くしたモデルがコイツです。要因は色々あるのですが
  • 電源の入れ方が不明、長押ししても無反応だったりすぐに落ちたり、動作不安定。
  • 音源のフォーマットによっては文字化けの嵐、mp3は壊滅的。
  • 最大192kHz/24bitまで対応としておきながら、USB-DAC使用時には16bit/96kHzまでしか非対応。

強制シャットダウンなどなど、1万円代後半で投げ売りされていた中古個体を実験的に使用していた際にそんな有様だったので、すぐに返金対応にて投げ捨てました。

最近の機種はここまでひどくないと思いますが、悪い意味で印象に残っているモデルです。

L3J

L3をブラッシュアップしたモデル。なぜか日本限定販売で、末尾の"J"は"Japan"の"J"です。

DACチップはL3と同じくシーラスロジックCS4398*2枚ですが、回路に組のLDO(low drop out)を加えることで電源周りを強化しました。オペアンプのパワーアップによって上位モデルL5Proの音に近づけることに成功。

内蔵メモリは32GBに増設されており、筐体の背面にはL5Proと同じくウッドが使用されています。

それ以外のスペックはL3と同等で2.5mmバランス対応、microSDの仕様も同様。

価格は¥75,000前後で今も販売されております。

L3GT

2018年8月に出たばかりの最新モデル。

DACチップはL3/L3Jと同じくCS4398がデュアル搭載されており、最強のコスパプレーヤーL3とその上位モデルL3Jの要素を継承し正統進化させたプレイヤーと謳われております。

筐体の表面処理やボタンは上位モデルであるL3Jの仕様を採用しており、音質面はそのままに価格を大きく抑えることに成功。

こちらの定価は¥45,000、L3の初期価格とほとんど同じですね。

内蔵容量は8GBとなぜここまでケチるのか理解に苦しみます。ハイレゾアルバム4枚も入れたらいっぱいになるぞ…

例のごとくFAT32フォーマットのみの対応で使いづらいったらありゃしない。

これを買うなら同じくらいの予算でOPUS#1Sを手に取りたくなりますね。

L4

ここからは国内未発売のモデル。L4は海外では発売済で$699で販売されています。円換算したらだいたい¥77,000くらい。

DACチップはシーラスロジック CS43198をデュアル搭載、OPUS#1Sと同じですね。

L3系統に搭載されていた2.5mmバランス接続はL4でも続投。

バックパネルにウッドが使用されているモデルがこれまでいくつかありましたが、L4ではカーボンが使用されています。シャーシはアルミニウム+マグネシウム合金で170gという重量感。

挙動が安定しているならばスペック的には悪くはありません。ただOPUS#1Sや安くなったAK70MKIIなどがライバル機種としてチラつきます。

L6

Lシリーズの最上位に位置するモデル。日本未発売のフラグシップモデル「LP5 LTD199」の音響回路を利用しており、米MIL 規格準拠のコンデンサと超高精度クリスタルオシレーターを採用。デジタル部分は優れた導電性を持つ真鍮メッキカバーを用いることで電磁輻射を低減しノイズを抑制することに成功。

DACチップはAKM AK4414をシングル搭載。PCM192kHz/24bitに対応し、Wavにおいては32bitにも対応。DSDは最大2.8MHzのネイティブ再生が可能、USB-DACとしては96kHz/24bitまで対応。

入出力の端子はL3GTと同様で2.5mmバランス接続搭載。

価格は¥160,000前後を想定。

LP5 Ultra

自身のL5と銘打っておきながらLシリーズとは切り離されたLUXURY&PRECISIONとしてのフラグシップモデル。

L6の項でも名前だけ登場したLP5 LTD199を一般量産したモデル。筐体材質に真鍮を採用した類稀なるモデル。 重量は330g。私が今使用しているAK380SS+SSAMPの半分程度なので全然軽い!(300g超は軽くない)

最近のモデルにしては珍しく非タッチ式で操作は全て物理キーで行う。

DACチップはL6と同じくAKM AK4414をシングル搭載、対応フォーマットもL6を踏襲。

6.3mm3極ステレオジャックを備えており、これはCOLORFLY C4へのリスペクト的な意味合いで、余りある駆動力を活用するならばイヤホンよりもヘッドホン向きのプレイヤーかもしれません。

内蔵メモリーは64GB、これ一応フラグシップなんですよ?このメーカーはどうしても128GB以上を使いたくないらしい。microSDも扱いやすいものとは言えませんしこの辺りは何とかしてもらいたいですね。

価格はなんと¥250,000前後を想定、買う買わないはともかくスペック的には早く試聴したいですね。

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