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突然ですが質問です。

「中古の靴にどのような印象を抱きますか?」

  • 外側も内側も汚い
  • どこの誰かも知らん奴が履いたお古などいらん
  • 新品しか買いたくない

誰しもこのように思うでしょう。私もそう思います。

ですが、中古の革靴はリサイクル市場の看板商品になるほど沢山出品されています。

なぜ売れるかというと、買い求めるお客が多数いるから。

中古靴はアリエナイと考えている層からするとにわかに信じられないでしょうが、中古靴は売れるのです。

それなりに値の張るハイブランドの靴は新品では買えない、お古でもいいから欲しいと考える人はかなり多いというのが実情です。

では中古靴を手に取る際に注意しなければならないか見ていきましょうか。

偽物の存在

個人取引である以上はそれなりに偽物のリスクは存在しますが、

そもそも高級靴と言うジャンルに偽物が存在するのかどうかというところから話します。

10万以上の高級靴を精巧に真似しようと思ったら、本家顔負けの縫製技術が必要な上、素材のコストをなんとかしなければなりません。

素人でも素材(革)の違いははっきりした写真を見たら一発で判断できますし、

安価で見分けのつかない革靴を作ろうと思ったら偽物業者的にもコストがかかる。

業者にしても旨味が少ないということで、革靴を専業としているブランドの偽物はかなり少ないというのが私の考えです。

とはいえ正規店でない以上はどのような革靴が届くかは分かりませんので、確実にその型番だと特定できないような中古靴には手を出さない方が無難ですね。

一応偽物ブランドも存在しますが、そんなものはアウトソールを見れば一発です。

型式の見分け方

多くの場合、高級靴にはそのモデルと識別できる記号なり番号が革靴内部に刻まれています。

基本的には内部の状態確認もかねて、この型式記号を鮮明に撮っている写真を載せているものを候補にしましょう。

逆に外観の写真だけを"加工"して載せているものは型式も状態もはっきりしないのでスルーしましょう。

ALDENの場合

例えばコードバン靴で有名なオールデンならば、

インソールにこのような記号が記載されます。

ここからコードバンのチャッカブーツでカラーはバーガンディ、サイズは8ハーフDウィズ、製造年月は2016年2月か2006年2月ということが読み取れます。

このような識別記号を載せてくれていれば信用度が上がります。

あとはインソール踵部分に刻まれる「ALDEN」のロゴで使用頻度を推測できます。

履いている人なら分かりますが、このロゴ、なかなか削れませんので、見えないレベルに磨り減っているものはかなり使い込まれていると言ってよいです。

 

右の写真なんて相当古くて、もはや何人に使い回されたか分かりません。

こんな状態でもアッパーさえ破れていなければ3~4万くらいで売れますから中古市場って面白いですよね。

ただできるだけ綺麗な方が良いので、外見だけでなくインソールの状態も気にするようにしましょう。

EDWARD GREENの場合

もう一つ例を挙げましょう。

EDWARD GREEN(エドワードグリーン)の中古靴も大変人気があります。

新品で買ったら20万近くしますから、中古でもそれなりに値が付くのは頷けますね。

こちらはインソールのロゴを見ればおおよそいつ頃作られた靴なのか識別できます。

ロゴの推移だけでも一記事書けてしまうレベルでややこしいのですが、

よく見かけるものだけを抜粋して紹介します。

 

EDWARD GREEN金文字囲みでMADE BY付は、1980年代の旧工場製。

同じく金文字囲みでMADE BYなしは、1990年前半。

1990年後半になると囲いなしの筆記体になりますが、

2000年代に入って金文字囲いに戻ります。

2005年からは囲い無しの大文字になり

2013年頃に現行のロゴになる流れです。

さらに旧工場製のものは現行の同モデルのものよりも革質が良いと言われています。

特にCHELSEAやBERKELEYはあえて旧モデルを選ばれる人もいるくらいで

数十年経っても色褪せないトップメーカーたりうる品質を誇っています。

 

新工場移行後はインソールに型番を示す小窓が付きます。

これはサイズとラストを示しており、#202ラストのUK8ハーフ(US9)Eウィズを表します。

下の5桁の番号はシリアルでモデルを示すものではありません。

 

私の大好きな2つのメーカーを例にとりましたが、いずれの中古革靴でもその製品がいつ頃のモデルでどんな状態かを把握するようにしましょう。

相場感

実際においくらで取引されているか、一番気になるポイントですね。

メーカーやモデルによってマチマチなのですが、

過去の取引実績を考慮すると、どんなに高く売れてもその時の定価の半値程度です。

裏を返せば2〜3回履いただけの最高級の美品靴でも半値以下で手に入るというわけです。

革靴の特性上、一度でも屋外で履いてしまったら、それはもう"キズモノ"で新品同様と言えませんからね。

屋内履きオンリーであれば"試着程度"と新品に近い価格で売れたりしますが、数回使っただけの美品をピンポイントで狙い撃ちできれば相当お得に買い物ができたことになります。

売り手の選定

中古革靴市場において、売り手は大きく分けて3種類に分類できます。

リサイクル業者

中古品を売ることを生業とした業者です。革靴専門だったり古着や小物革製品を扱うマルチ型だったり形態は様々ですが、実店舗なりネットショップなり、どこかで中古靴を仕入れては売っています。

ヤフオクの場合、消費税が追加で掛かって割高になる点、写真の取り方で劣化部分を上手く隠してくるので基本的には手を出さない方が無難です。

本当に美品ならそれなりに高い値付けをしますので、格安だったら十中八九ボロボロですから。

本当に不要になった一般人

いわゆる革靴を何十足も持っているマニアだったり、試着もせずに買ってしまいサイズが合わなかった人が当てはまります。

狙い目の靴はこういう人から出てくるもので、出どころがどこかがはっきりしているのが特徴です。

「2年前に阪急百貨店で買いました。納品書付でお譲りします」ってのが出てくれば大当たりですね。

当然トレーサビリティがはっきりするものほど競争率が上がってしまいますので、アッパー・ソールの状態と天秤に掛けて自分の出せる上限金額をはっきりさせておきましょう。

転売人

どんなジャンルにも言えることですが、中古革靴市場にも転売人は存在します。

上記の不要になった人からそれなりに美品の革靴を仕入れて、数パーセントのマージンを乗っけて横流しにしているだけなので、本来であればもう少し安く変えた可能性のある靴です。

見分け方はヤフオクだったら評価欄、メルカリだったら販売実績を見れば一発で分かります。

不要になった人はそう何回も買いませんから、月に何足も手放している輩がいればそいつは100%転売人です。

ただ基本的にこの転売人は仕入れた品物を痛める使い方はまずしないのと、付加価値を付けるためにアウトソール・インソールの修正を行ったりしてくれる場合もあります。

価格に納得すれば購入してもいいと思います。

ベストサイズの把握

多くの革靴は百貨店や専門店に行けば試着ができます。

しかし品薄で試着のできない靴もあり、いきなり新品で買うのがどうしても憚れることもあります。

例えばオールデンのアバディーンラストなんかは国内で履けるところはほぼありません。

サイズ感が分からぬまま新品で買って、もし合わなかったら…と考えるのであれば、中古靴で試してみるのも一つの手です。

合わなかった時のリスクを軽減できますし、状態がよければそのまま使ってもよし、新品がよければ別途取り寄せて、先に購入した中古靴は購入経緯をはっきりさせた上で再度中古市場に流しても問題ありません。

馴染むか馴染まないかは運次第

外観は綺麗でも中古である以上は内部が汚れている。

このように考え中古革靴を敬遠している人が多いのは事実です。至極真っ当だと思います。

綺麗であるかそうでないかは、クリーニングしてやれば済むことですのであまり気にしなくて良いです。

それで水虫が移るとか、きっちり消毒すれば 出てくることはありません。

それよりも問題になるのは、自分の足に馴染むまでに時間がかかる可能性があることです。

実際のところ、前所有者がどれほどの期間をどれほどの頻度で履いていたかが不明ですので、足を入れてみた感覚が新品のそれとは別であることが多々あります。

それもそのはず、インソールの下に詰められる中物が前所有者の足型で馴染んでしまっているから。

一度変形した中物は元には戻らないので、2人、3人と渡っていくにつれて靴底はボコボコになってしまいます。

基本的に高級靴は履き心地にも気を遣っているので、サイズがあっていて履き心地に違和感を覚えれば中物の形状が足に馴染んでいないと考えるのが妥当です。

もちろん偽物だから履き心地や質感が違う場合もあるかもしれませんが、中古である以上は受け入れるしかありません。

まとめ

中古革靴について良い点も悪い点も一通り記載しました。

偽物の心配よりも足に馴染むかどうかの方がよっぽど大きな問題なので

中古革靴に手を出そうと考えている人は「どれくらい使われたものか」に焦点を当てるといいと思います。

合う合わないは履いてみないとなんとも言えないので、上手くフィットすればラッキー程度に止めておくのが健全ですかね。

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