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私が初めてカスタムIEMの存在を知ったのは3年前。

この頃はいろんなレビューを読み漁り、クリプシュX10で満足していたのがとても懐かしいです。一度音質に拘り始めたらより上位の機種はどうなんだろうと、瞬く間にハイエンド帯に足を踏み入れそのまま抜け出せなくなってしまいました。

X10→Campfire Audio LYRA→JUPITER→Unique Melody MAVERICK→AKR03(JHAudio Roxanne)とイヤホンスパイラルのテンプレのように沼に陥ったのはまだ最近の出来事。

 

次第にユニバ機に満足できなくなりカスタムIEMに辿り着くワケです。

それなりにコストは掛かるものの「毎日使うものだから少しくらい拘ったっていいじゃない」

私の中で、ハイエンド帯に踏み入れる時の魔法の言葉です。10万でも毎日使うなら@300円ですからね(安い!)

 

カスタムIEMは最初から一本目の感触が良ければ性格の異なるモデルを買い足して使い分けようと決めていました。

最初にVision Ears VE52本目にVE63本目にJomo Audio SAMBA

1年間で続けざまに3本作ってしまいましたが今時点ではこの面子で大大満足です。

 

ここまで投じた諭吉の人数に見合うものがあるかは疑問ですが、日々のミュージックライフが向上するのであれば問題ありません。逆に、他のどんな機種を聴いても「別にいらんな」と即断できるほどになっており、物欲の塊である私にとって異常事態です。

→と言いつつも、その後ユニバでDITA Dream、HIFIMAN RE2000のダイナミックの極地とも言える2機種を入手しています。ユニバーサルイヤホンでも良いものは良いんです。RE2000はともかくDREAMは入手困難ですので試聴すらできない状況です。ともの購入後のレビューをがっつりまとめているので中古の良品が上がってきた時に参考にして頂ければ幸いです。

余談でした。ここからが本題。しばらくカスタムIEMを愛用している身ですが

「実際カスタムIEMってそんなにいいものなのか」

最近特に感じるのですが、代理店の誇大広告が鬱陶しくないですか?数千円で購入できて、それなりの効果が見込めるなら「これ、イイよ」と紹介しまくります。けれども、ピンでも数万、キリで30万以上、選択肢を広く持つなら予算20万と決して安くないもんを、大したサービスも享受できないクセに無責任に勧めすぎなんちゃいますの?と思うわけです。

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市場の現状

カスタムIEM市場の推移と現状について。14年には5億、15年には15億、16年には25億、17年はデータがないので分かりませんが16年度以上は固いでしょう。18年に入ると一通り行き渡ったのかカスタムIEM購入したぜ〜っていう声が少なくなった気がします。

ミドルレンジを15万円とするとおおよそ2016年で1.6万台売れたと概算。2016年の某専門店ではトータルで約3000台程出荷されたとのことですので、大体そんなもんかなと思われます。海外から直接購入してる人の方が多そうですし。

代理店での2016年ランキングを上から見ると、

UE5pro(¥79,800)ES60(¥158,000)UE7pro(¥109,800)UE11pro(¥149,800)UE18pro(¥199,800)AAWリシェル(¥36,900)MH335DW(¥179,900)

と比較的手の届きやすいアンダー10万のものから個性の強い15-20万ラインのものが選ばれやすい傾向にありそうです。

それにしてもUE売れまくりですね。

市場が拡がるということは、店員に流されてオーダーしてしまう人も少なからずいるハズです。盛り上がりを見せているとはいってもたかだか30億足らずの市場ですから、ネット上で参考になる情報は少ないのが現状。ポータブルオーディオというジャンル全体でさえマイナーなのに、その中のさらに小さい括りに過ぎません。

いきなりカスタムコーナーの扉を叩いて、試聴後即購入する人は少ないでしょう。高額商品ですから入念に事前情報をチェックされると思います。しかし事前情報が少ない故に出来上がったモノを付けてみたら「思ってたのと違う」

こうならないためにも、その特性を細かくお伝えできれば、と思います。

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メリット

デザインを自分で決められる

シェルの形状、カラー、フェイスプレートデザインを自分の好みに合わせられます。無料で付けられるのはカラーくらいですが、メーカーによっては追加オプションで、グリッター、ウォッチパーツ、アートワークを入れられるので、他人と被ることがまずありません。逆に好みのデザインのIEMがあれば、オプション素材によっては同じオプションを付けても文様違いのデザインをオーダーすることもできます。思い描いていたデザインで仕上がって来るなら確実に所有欲を満たしてくれるでしょう。

デザインに興味なし、音さえよければそれで良いという方もいらっしゃると思いますが、趣味で使うものなんですからデザインにこだわるのは何もおかしいことではありません。

完璧な装着感

自身の耳型インプレッションが元なので内耳にピッタリとフィットします。ゴチャゴチャとイヤーピースの位置を合わせる必要性がなく、耳に嵌める際にストレスを感じません。特に左右の耳型が全然違ってユニバ機がフィットし辛い方は特に快適になると思います。

ただこれはひとつ間違えるとデメリットにもなり、一発でジャストフィットするIEMが出来上がってくるかは運です。そうなると装着感が良いどころか隙間ができて外音入りまくり、ってことにもなり得ます。詳しくはデメリットの項でお伝えします。

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デメリット

納期が掛かる

自分の耳型(インプレッション)を採ってそれに合わせてシェルを成形してもらうためどうしても製作に時間がかかります。一律でカスタムIEMは何日でできると言い切れるものではなく、メーカーによって早いところは1ヶ月、遅いところは4~5ヶ月掛かるようなところもあります。カスタムIEMのメーカーの大半はプロミュージシャン向けに製造しており、どうしてもそちらが優先されてしまうわけです。

稀にメーカーの不備で作り直しによる納期倍プッシュという事例も出ていますが、そもそもの納期が掛かるようなメーカーであれば半年は完成品を受け取れない可能性があることを頭にブチ込んで下さい。さらに装着感が合わない場合はそこからリフィットによる微調整が必要となり、もう数ヶ月かかる場合があります。

ちなみに私の所持しているVision EarsのVE5はジャスト3ヶ月、VE6XCは2ヶ月ちょっと、Jomo AudioのSambaは1ヶ月半で作ってもらいました。国内代理店を通すより直接メーカーとやりとりする方が早くできる傾向にあります。(JH、64、UEなど) UMは今では直販不可になってしまったようですね。

他人にとって一切の価値がない

オーダーメイド品ということは、その価値を享受できるのが自分ただ一人のみということ。周りに聴かせてあげたくても耳型が自分のものなので音を共有することもできず、高額商品なのにリセールバリューを取れないゆえに一度オーダーすると後戻りできません。

が、稀に中古のカスタムIEMを仕入れてリシェルすることで格安で自分の耳に合うカスタムIEMを作ろうと試みる方もいます。需要がないわけではありませんが、売却額は購入額の三分の一以下と雀の涙とまでは言いませんが格安で買い叩かれます。店に売ろうにもドライバー分の価値しかないので販売価格の15~20%がせいぜいっていうところ。オークションだと大体30%くらいが相場です。

そもそもカスタムIEMを作る以上、手放すことは考えないでしょうが、気に入らなかったら売却して次の機種を…っていうサイクルを作ることはできません。

遮音性にはそれほど期待できない

装着感としては完璧です。が、自分の耳型で作っているからといって遮音性って騒ぐほど高くないのが実情 です。。ほぼシャットアウトはできますが、期待値を高く持っていると拍子抜けします。完全な無音にはなりません。再生OFF時で、地下鉄のアナウンスやカフェのBGMがうっすらと聴こえる程度。もちろん再生ONにしたらほぼ聴こえなくなりますが、外音を完全にシャットアウトするものではありません。

ただしライブ用の耳栓としては非常に適していると思います。爆音による耳へのダメージを提言してライブ会場ならではのウーハーの響を肌で感じることに寄与してくれます。個人的にドライバーなしのシェルのみでオーダーしたいくらい。

リフィット地獄に陥るリスク

自身のインプレッションを参考にしてシェルが作られているため、「全くフィットしない」なんてことは起きないと思われがちですが、インプレッションの取り方を間違えれば上手くフィットしないシェルが出来上がってしまうこともあります。

ここはインプレッションを取る補聴器屋の腕次第で、カスタムIEMが完成して実際に装着してみるまでは油断なりません。リフィット無しでいける方が稀。まともにフィットするモノが出来上がるまで半年以上の時間を要するケースもあるくらいです。

保証期間が1年あるからと言っても『最初の1回のみ無料』『受け取り後1~2ヶ月まで無料』と無料対応の制限しているメーカーが多いです。場合によっては「まだ使用していないにもかかわらず装着感の調整のために金を取られる」ことも頭に入れておくべきでしょう。

これからカスタムIEMを検討する方へ

音とか値段を考える以前にデメリットの方が多いです。

オーダーメイド品全てに通ずることですが、ユニバ機のように気軽に入手できませんし、手放すこともできません。音質については、ユニバ機でも良いものは良いし、カスタムでもイマイチなものもございます。ここは個人の好みに拠るところが大きいので、メリットにもデメリットにも属しません。私もカスタムIEMで済むと思いきや、RE2000とDREAMというDドラならではの音が欲しくなってしまいユニバも深堀してしまっていますから(笑)

同じモデルであればカスタムの方がユニバ機よりも低音締まって聴こえ、音質的にも異なると感じる機種もありますけどね。

私としては装着感の良さが他のデメリットを凌駕するものと考えるので自分で使ってみて何一つ後悔はありませんが、これを他の人に勧めようとは思いません。だって十数万先払いして数ヶ月待って、どんな仕上がりになるか分からない時点でバクチですからね。本当に欲しいのならば自分でとことん事前調査して判断をするでしょうし。

万人がそうではありませんが、仮に一本目が上手く仕上がっても、違うテイストのモノが欲しくなるに決まっています。そうなってしまったらもう似たようなユニバ機に戻れるハズもなく、高額なカスタムIEMの中から次の一本を探す羽目になります。カスタムIEMはコストパフォーマンスの観点では最悪の部類。ここまでいくと、どこまで予算を出せて、好きな音に拘り切れるかに掛かりますので、中途半端に周りに流されてカスタムIEMに手を出すのはやめましょう。

  1. 妥協して下位機種を買うのはご法度。
  2. 下位機種でもそれが欲しい音なら全く問題なし。
  3. 欲しい機種が買えない価格のものなら手を出さない方が無難。
  4. 装着感はめちゃくちゃいいけど遮音性には期待するな。
  5. 一発で完全にフィットするものが仕上がってくると思うな。

よく専門店のブログで上がってくるメリットだけに気を取られずに、デメリットも含めて、総合的に判断して下さい。

予めこういうものだと分かっておくと、間違いのない買い物になると思いますよ。

ちなみにメーカーによっては直接オーダーできるところもあります。

為替のタイミング次第ですがお得に入手できるので、英語でのやり取りが苦ではない方はメーカーホームページから問い合わせてみることをお勧めします。私もJomo AudioのSambaはシンガポールへ直オーダーしたことで5万円安く購入できましたので、その時の流れはこちらにまとめております。興味のある方はどうぞ。

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