Jomo Audio

シングルBAイヤホンJomo Audio Haka 試聴レビュー “Jomoらしい独特な音場を形成する風変わりな機種”

予ねてより話題になっていたJomo AudioのシングルBA型イヤホンHaka(ハカ)が発売となりました。シンガポールのJomo Audioはプロミュージシャン向けのカスタムIEMを主として製造しているシンガポールのオーディオメーカーです。最近ではシングルBA、シングルダイナミックで各社コストを押さえて高音質を目指すのがトレンドとなっており、Jomo AudioもBAドライバー1基の機種をラインナップに入れてきました。私も同メーカーのSambaを愛用しているのでじっくり試聴してきたので、上位機種との比較を交えてレビューをまとめたいと思います。

スペック

先述したようにBAドライバー1発のシンプルな構造です。周波数特性は20Hz-20kHz、インピーダンス16Ω、感度107dBと標準的な数値となっています。抵抗値が低いのでiPhoneでも余裕で鳴らせることを確認できました。

筐体は3Dプリンターで製造されたセミカスタム型で、どんな耳型でも使えるよう装着感に拘っています。人間工学に基づき云々ってやつですね。Jomo Audioといえば鮮やかなカラーリングが特徴でしたが今回のHakaのカラーはトランスブラックのみで真っ黒に筐体に金のロゴが刻印されています。

ノズル部の材質には真鍮を使用しており、定期的なメンテが必要と思われます。イヤーチップで塞ぐとはいえ真鍮の特性上経年変化してしまいますので、たま〜に磨いてやるとよいでしょう。

ケーブル端子はフラット2pinでリケーブルが可能。

ユニバーサルモデル、カスタムモデルの2種類を展開しており、ユニバーサル版は¥45,000、カスタム版は55,000+インプレッション代です。プラス1万円の工賃ならばカスタムIEMにしてもいいかなと思えますね。

装着感

3Dプリンタを用いて製造された筐体で、装着感は確かに良好でした。上位モデルのSambaやFlamencoのユニバーサルモデルはドライバーが詰め込まれているので耳から出っぱってしまう形で装着しなければなりませんでしたが、Hakaは筐体ごと耳穴にすっぽり収まります。遮音性もまずまずといったところでウレタン系のイヤーチップを使用すれば電車内や騒がしい店内でも高い遮音性を期待できそうです。

同じくシングルBA1基のqdc Neptuneもセミカスタム形状のシェルですが、Neptuneの方がよりカスタムチックで作り込まれている印象です。個人的にはNeptuneの方がフィット感も遮音性も上かなと感じましたが、Hakaも決して悪いものではありません。

音質傾向

期待値が高すぎたから、正直のところ第一印象はそれほど良いとは思えませんでした。言ってしまえば私の所持しているカスタムSamba(アクリルノズル)の下位互換のような音で、一人で「うーん…」と唸りながら試聴してました。それでもHakaならではのポイントを見出せたので簡単にまとめます。

音質傾向としては中低域寄りでボーカルの聴きやすいサウンド。Samba譲りの独特な音場で極端に広いわけではありませんが、狭目ながらもみっちり音を詰め込んだ感覚はJomoならではです。それでもめちゃくちゃ量が出ているわけでもありませんし、クリアとも濃密とも取れない異質な音なので、Neptuneのように一聴して高音質!って評価されるものではないと感じました。あちらは中高域寄りで比較できるものではありませんけれどもシングルBAでどっちがいい音?と問われるとNeptuneを取る人が多そうです。

全帯域アグレッシブで迫力のあるSambaと比較すると、どうしても聴き劣りする感は否めませんが、Hakaは中低域に絞ったチューニングをしているのでハイが刺さることは少なそうですし、装着感はHakaの方が奥まで押し込めるので良好。Samba(BA8基)やFlamenco(BA11基)はどうしても筐体が大きくなるので突き出てしまいがちです。またHakaのワンランク上のPLBとの比較では、Hakaの方がJomo Audioらしい独特な濃密サウンドの系譜の末端に位置するのに対し、PLBは価格帯ではHakaより上であるもののより万人受けを目指したオールマイティな機種です。

シングルBAで45,000というお値段はちょっと高めですが、美音系が多い価格帯の中では極めて異質なタイプですので、飽きの来ない独特なサウンドが欲しいのであればJomo Audioはオススメです。

 

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