2018年登場のハイエンドプレイヤーの中でおそらく最も注目されているモデルであろうPAW GOLD TOUCHの発売日と価格が確定しました。今年も色々新モデルが登場しておりますが、HiFiMAN R2R2000、Cayin N8など20万をゆうに突破する高価格帯での選択肢が広がりつつあるのが特徴とも言えますね。まぁ10万前後でかなり良いプレイヤーは沢山ありますし、20万以上もプレイヤーに予算を掛けられるマニアは少なくなりつつある状況ですが、各社技術の粋を結集したものを試聴するだけでも面白いってものです。
早速ですが、PAW GOLD TOUCHのスペックをおさらいしつつ、以前ヘッドホン祭で試聴した雑感を簡単にまとめたいと思います。
PAW GOLD TOUCHのスペック
パーツ周り
- DACは旭化成エレクトロニクスのAK4497EQ、サンプルレートコンバーターにはAK4137EQを採用。
- PCM音源は768kHzまで、DSD音源は11.2MHzまでネイティブ再生ができ、それ以外のサンプリングレートの音源もアップサンプリング再生が可能。
- オペアンプにTIのOPA1622、OPA1612、バッファアンプにLME49600を採用。
- FPGAとAK8142*2基を組み合わせたデュアルクロックシステムを採用。
メイン
- 筐体材質はCNC加工した航空機グレードのアルミニウム合金。厚みは2cmほどだが重量は311gとそこそこずっしり。
- デジタル/ワイヤレス/オーディオ各機能それぞれに専用のプロセッサーと電源が割り当て。
- 出力端子はヘッドホン/ライン兼用の3.5mmステレオミニ出力と4.4mmバランス出力を搭載。
- 本体ストレージは含まれておらず、最大2TBのSDカード*1枚を用意する必要あり。
- バッテリーは5400mAh、充電にはUSB3.1 Type-C端子を使用。連続再生時間は公表されておりませんがだいたい10時間程度。
- Bluetooth送受信が可能。コーデックはSBC、送信時のみLDACにも対応しており、ハイレゾ相当のワイヤレスオーディオを楽しめるとのこと。せっかく4.4mmバランス接続できるのにワイヤレスでは宝の持ち腐れのような気もしますが笑
OS
- Android OSでは到底なし得ない最高音質を求めた結果独自開発の「Lotoo OS」を採用。電源投入から約2秒で起動させることが可能。実際の起動に関しては下記動画を参照。ホームページでも公開されています。
- Lotoo OS搭載機として初めて3.77インチIPSタッチパネル液晶を搭載しており、これまでのPAW GOLD / PAW GOLD2のようなガジェット感は薄れています。
拡張性
発売後にファームウェアのアップデートにより様々な機能が追加することを検討中。あくまで検討なので、予定は未定。なくなる可能性もあり。
Wi-Fi接続、USB-DAC機能、PCM 768kHz/DSD 11.2MHzを出力可能なUSB OTG機能など。
音質傾向
使用イヤホンはVE6XC(スイッチ下/X1)
激混みのイベント時に5分だけ試聴した程度の雑感なのですが、駆動力が高く、情報量が極めて多いので、音の渦に飲み込まれるような感覚に陥ります。空間表現も上手く、バラードはしっとりと、アッパーチューンは鋭く、躍動感のあるサウンドを楽しめました。無印のPAW GOLDとは傾向が異なるので、単にタッチ化しただけではなく、さらに他のメーカーとは競合しない音作りができていると感じました。音の濃密さで言えば、無印PAW GOLDに軍配が上がりますが、中低域の濃ゆさをさほど求めないのであれば、TOUCHの方がヒットするのではないでしょうか。
発売日と価格
発売日は10月25日(木)、ファースト価格は¥486,000!
まとめ
まさかのPAW GOLD 2(¥285,000)の2倍近い価格で出てくるとは想定外でした。
30万はくだらんとは思っていましたが、まさか50万近いとは、、、
IRIVERならば「いつものことか」で済むところ、Lotooってふっかけ商法のイメージがあまりないんですよね。セールもほとんどしませんし、無印より少しお高いレベルならば購入候補になり得たかもしれませんけど、財布ポイントがゼロになるどころかマイナスになってしまうので、私のようなケチなオタクにとっては高嶺の花的な存在です。サクッと購入できる人が羨ましい。