完全ワイヤレスへの物欲が日に日に高まっている私です。
ハイエンドユニバ、カスタムIEMを一通り渡り歩いてきて、原点回帰とでもいいましょうか、音質を多少犠牲にしても余りあるメリットを享受できると考えるようになりました。今のところSENNHEISER "MOMENTUM True Wireless"が第一候補ではありますが、完全ワイヤレス市場もそれなりに選択肢が増え、パッと思い付くだけでも5~6機種はあるので、一通り試聴した上で判断したいところ。当記事では先日発売したばかりのZERO AUDIO"TWZ1000"を取り上げたいと思います。
TWZ1000の仕様
- Qualcomm®社の最新チップQCC3026搭載。TrueWireless™ Stereo Plus対応のデバイスと接続することで飛躍的に安定性が向上し消費電力も低減。
- Bluetooth® 5.0対応。
- LDSアンテナ搭載。LDSという高度な製造技術によりキーデバイスであるアンテナを理想的なポジションにレイアウト、音の途切れを抑え安定した接続性能を発揮。
- グラフェンコート振動板採用。ダイヤモンドよりも高硬度のグラフェンコーティング振動版を採用、クリアーで引き締まった高音を再生し、ZERO AUDIOの音づくりを踏襲。
- 本体はIPX5対応防水設計。充電ケースはIPX3相当の防雨仕様。
- 連続音楽再生最長7時間、小型充電ケースを使用することで総再生時間28時間を実現。
- 専用APP対応予定(2019年春リリース予定)
- ハンズフリー通話用マイク内蔵。(右側のみ)
- 対応Bluetoothプロファイル A2DP、AVRCP、HFP、HSP
- 対応コーデック SBC, AAC, Qualcomm® aptX™ audio
- 価格は¥16,800
操作性
ペアリングは非常に簡単。本体をケースから取り出し、耳に装着した状態で手元デバイスのBluetooth設定から同期させるだけ。一度同期させたらそれ以降はケースから取り出すだけでOK。まぁほとんどのモデルはサクッとペアリングできますが)
タッチ操作としては左右それぞれクリック回数によって動作が決まっております。
- 右側1回クリックで再生/停止
- 右側2回クリックで音量UP
- 右側3回クリックで音声コントロール起動
- 左側2回クリックで音量DOWN
- 左側3回クリックでLEDがゆっくり点滅
- 右側2秒長押しで曲送り
- 左側2秒長押しで曲戻し
この辺りの操作性も悪くなく、「装着→ペアリング→再生→音量調整→適宜曲送り/曲戻し」という流れでプレイリスト内を行き来できます。LEDが点滅するモードも用意されていますが、バッテリーの減りが早くなるので注意。
装着感
- 筐体が耳にマッチしており収まりも完璧。遮音性も高く、騒がしい店内でも大きくシャットアウトしてくれる。
- 装着していてストレスフリー、かつ遮音性も確保できている。
- 装着感は良好だが遮音性が伴っていない。イヤピによる調整必須、屋外用途でギリギリ使えるレベル。
- 装着できなくはないが、装着感もいまいちで遮音性も低い。
- 痛みを伴うレベルで筐体が合わず、装着できない。極めて絶望的。
フィッティングも上々です。有線のモデルでも装着感が極めて良好なモデルはいくつもありますが、ケーブルレスで装着感をシビアに調整できることからA評価とします。筐体にシリコンカバーを取り付ける構造となっており、このカバーのサイズはS/M/Lと三段階用意されています。私はMでちょうど良かったのですが、耳穴の小さい方だとSに変えてみることを推奨。またイヤーピース次第で遮音性も大きく変わりますが、個人的にはクリスタルチップスがおすすめ。寿命が短いと分かりながらもついつい酷使してしまいます。
音質
ワイヤレスイヤホンに音質は求めていないと言うと嘘になりますが、これがなかなか期待以上のサウンドクオリティを誇っています。帯域バランスとしては低域寄りで、量と質のバランスが整っており好感が持てます。腰の据わった低音で中高域に被さる場面が少なく、中高域についてはボーカルの明瞭さと弦楽器の残響感がしっかりと感じられ、それなりに分離感も強いのが特徴。
近年のワイヤレス市場の進歩は凄まじいと聞いておりましたがよもやこれほどとは。有線のハイエンドモデルと比べると音質面で勝る部分が見当たらないというのが本音ではありますが、ケーブルレスによる快適性を重視するならば完全ワイヤレス一択と言うのも納得できます。
価格
定価は¥16,800。"MOMENTUM True Wireless"の半額です。
MOMENTUMは混線したりブチブチ途切れたりするという話をほぼ聞かないので完全ワイヤレスとしての役割を全う出来るモデルと思っているのですが、このTWZ1000も接続切れが起こらないならば非常に買い得なモデルと言えるでしょう。店頭で試した時はほとんど途切れなかったので、実際購入したらスクランブル交差点や満員電車などで試してみたいところです。