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最近fitearをオーダーしているフォロワーさんが続々現れ、購買意欲を唆られている私です。

fitearのカスタムIEMって毎回候補に上がるのだけど最終的には別のものをオーダーしてしまうのですが、MH334とMH335を真面目に聴き比べたことがなかったので上位モデルのSR型も含めて計4機種の試聴レビューをまとめたいと思います。

MH334

構成はLow*1-Lowmid*2-High*1のBA4基。定価¥154,900、セール時¥140,000弱。

良き... ファーストカスタムにこの機種とVE5の二択で結局後者を選んだんですが、こちらは全体的に音の粒を丸くした感じで非常に聴きやすい。ピアノやヴァイオリンは余韻を残す鳴り方で残響感があります。楽器を問わず解像感が高く伸びやかなボーカルを聴かせてくれるタイプ。比較的近い位置で楽器の音に埋もれることなく前面に出ています。ギター、ドラムは一音一音をしっかり追うことができ、分離感十分。キックに勢いがあり、低域担当のドライバー1基でここまで低音を出せるなら、ドライバーって多けりゃいいってもんじゃないと思わせてくれますね。反面、音の角が取れるのでVisionEarsのようなスピード感は感じられません。

MH334SR

ドライバー構成は無印と同じ。価格は定価¥214,000、無印版から6万円アップ。

SRとはStadio Reference(スタジオリファレンス)の略で、MH334の周波数レンジを拡大し中低域の解像度を向上させたモデル。一昔前は一度無印版をオーダーしてからあとでSR化を依頼する流れだったと記憶していますが、現在は最初からSR版をオーダーできるんですね。

無印に比べて中域の輪郭がはっきりした印象。両者を連続して試聴するとこちらの方が見渡しがよく晴れやか。楽器がボーカルと横並びの位置に前へ出てきた感覚で分離感・疾走感が増し、ベースやギターをフル活用するバンド形態の曲との相性は良いと感じた。また中域がくっきりした分、クラシカルな楽器の音像が際立つ。無印でも問題ないかなと思っていたが音を聴く分にはSRの方が綺麗目。ボーカルメインならSRにする必要性は薄そう。

MH335DW

構成はLow*2-Lowmid*2-High*1のBA5基。定価¥179,900、セール時¥160,000弱。

MH334の音質バランスを活かし、ローエンドの拡張と低域の高解像化に焦点を当てたモデル。MH334よりも中域の濃密さが売り。ダブルウーファーで低域がゴリゴリ来るのかと思いきや案外こんなもんかと拍子抜けしました。楽器の分離感は上がっていますが、裏を返せば他の帯域・楽器との繋がりが薄く、つぎはぎのような音に感じてしまう。良くも悪くもモニターチックなサウンド。BAマルチの弱点とも言えるのである意味仕方ないことだけど、フラットで味付けの薄い音をずっと聴いているとつまらないと感じてしまった。

MW335DWSR

ドライバー構成は無印と同じ。価格は定価¥244,000、無印版から6.5万円アップ。

MH334SRと同じく、MH335DWでもスタジオリファレンスモデルが用意されています。無印版では高域の周波数レンジが弱く、その部分を改良しつつ、ネットワークのオプティマイズとアコースティックチューニング(高音担当ユニットサウンドポートのチタンチューブ化)が施されています。

無印版では低域の量感を感じられませんでしたが、こちらの方が断然低域強めに仕上がっています。チタンチューブを使用していることから、高域も増強されボーカルなしの曲調ならドンシャリ一歩手前のサウンド。MH334SRと同じく、無印をモニターと捉えるならばSRはリスニング仕様になっていると思われます。 値札をペラっとめくって我に帰るが、さすがに高すぎるのでここまで出すなら海外メーカーの選択肢が山ほどあるかと思う。

まとめ

良かった順に並べると、MH334SR>>MH335DWSR>MH334>MH335DW

ハッキリクッキリ解像感高めでリズミカルに聞くなら334SRを選びます。ボーカルだけなら無印の334でも大差なさそうで、初カスタムにこれを選ぶ方が多い理由が改めて聴いて理解できました。旧フラグシップの335よりも334の艶感というか臨場感が強めなのも人気の一因かもしれません。

今オリンピックで金メダルを獲得されたフィギュアスケートの羽生選手もfitearユーザーです。MH335DWSRを使って演技前のトレーニングに励んでいるのを見たことがあります。羽生くんのファンは同じカスタムIEMをオーダーする流れがあるんでしょうが、おいそれと気軽に購入できるお値段ではないのでじっくり試聴してみることをオススメしますよ。

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