価格
- MAVEN :¥220,900
- MIRAGE:¥132,800
両モデルとも筐体製造の工程にコストが掛かっているので安い方でも10万を超えてしまいました。ドライバースペック的にはMAVENはまぁこんなものでしょうが、MIRAGEがやや割高に感じます。
装着感
- 筐体が耳にマッチしており収まりも完璧。遮音性も高く、騒がしい店内でも大きくシャットアウトしてくれる。
- 装着していてストレスフリー、かつ遮音性もそれなりに確保できている。
- 装着感は良好だが遮音性が伴っていない。イヤピによる調整必須、屋外用途でギリギリ使えるレベル。
- 装着できなくはないが、装着感もいまいちで遮音性も低い。
- 痛みを伴うレベルで筐体が合わず、装着できない。極めて絶望的。
いずれのモデルも装着感は良好です。ランク上はAに限りなく近いBです。"MAVEN"は"MAVERICK"系や"MASON"系よりノズルが長めでカナル部分のカーブが緩やかなので奥に押し込む形でフィットさせます。またマルチBAのためダイナミック用のベント孔がなく、さらに金属筐体であるため遮音性も高いのが素晴らしい。耳に合うならばアクリル充填系のカスタムIEMと同等と思われます。
"MIRAGE"は搭載されているドライバーが3基と少ないため筐体サイズは"MAVEN"よりコンパクトです。装着時の感覚としては殆ど同じで遮音性も同等程度なので、この辺りの設計技術は流石Unique Melodyと感じます。
音質
試聴DAPはSE100。AK380系統も試したかったのですが重量物で普段持ち歩いていないので改めて試そうと思います。
まずは"MAVEN"から聴いてみると、ドライバーはBA11基搭載しており、どの帯域も分離感が強めで分析的に聴けるタイプ。プロトタイプと比較するとどこまでも突き進んでいくような高域が薄まっており良くも悪くもバランス型に仕上がっています。低域は抑えめではありますが、ベースやキックのリズムが心地良く、ボーカルは生々しさや艶めかしさはないもののとことん正確で丁寧。ハイハットの刻みが前面に出てくるためVE8の強烈なエッジをもう少し丸めたような印象を受けました。弦楽器の残響感、余韻は強くないのでモニターホンとして使えるかも。
"MIRAGE"もトータルバランスに優れたチューニングですが、MAVENほど高域のエッジが効いておらずオールラウンダーに使えるのはMIRAGEの方と思います。低域はMAVENより量感があるもののそれでも物足りないと感じるのは私自身がATLASやVE6XCといった強烈な低音を刻めるモデルを愛用しているのでそのあたりの感覚が麻痺している可能性が高いですね。個人的にはもう少し尖らしてほしかったのですが、全体のバランスを考慮して万人ウケするチューニングに仕上がっています。音質もさることながら、筐体デザインもインパクトがあるので、所有欲は確実に満たされると思います。