スポンサーリンク

七福神商事から白玉に引き続き面白そうなモデルが登場しました。

中国東北部撫順市に本社を構えるFearless Audioのオーダーメイドユニバーサルイヤホン"Sシリーズ"

そもそもFearless Audio自体の存在を知らない方もいらっしゃると思いますので、このメーカーの特徴と主要モデルをまずは説明したいと思います。

スポンサーリンク

Fearless Audioとは

上述したように中国北部のオーディオメーカー。設立時期は不明ですが、日本で最初に販売されたのは2018年2月頃です。

特徴は"3Dプリンタ"のフル活用。手作業で高い技術力を誇る高級カスタムIEMが毎年のように台頭してくる中で、このFearless Audioは自身の技術を高めることに加えて、他社ではなかなか持っていない最新最精鋭高精度の3D制作技術に力を入れているメーカーで生き残りを図ろうとしています。

一般的に3Dプリンターは研究開発が進んではおりますが、不透明のサンプルを制作するために用いられることが大半で、精度に関してはまだまだ甘いと言わざるを得ない過渡期の技術です。それなりに高精度とは言っても小さなイヤホン筐体にとっては0.1mmの違いでも大きな誤差になるため、精密機器の製造には適しておりません。Ultimate EarsのカスタムIEMも一部工程で3Dプリンターが用いられていますが、あくまでシェルのみで内部配線は手作業で組み付けているのが現状。

しかしFearless Audioでは研究に研究を重ねて3Dプリンターで1/40mmまで制御できる技術を習得。これによってイヤホン本体のハウジングに加えて、内部に搭載されるドライバーの向きや角度をほぼ完璧に制御することで本来BAドライバーでは限界のある低域帯の音質バランスをチューニングできるまでに至りました。

スポンサーリンク

代表モデル ACME8

2018年2月に発売となったモデルで、BA8基を搭載した低域が特徴的なイヤホン。

構成としてはLow*2-Midlow*2-Midhigh*2-Superhigh*2の4Way。

上記の通りFearless Audioでは3D技術に強みを持つので、ハウジングから内部チューブ、ドライバーの設置位置まであらゆる箇所をコンマミリ単位で調整。最も細いチューブ径は0.3mm以下、ハウジングの厚みは誤差が40分の1mm以下という極めて高い精度を誇ります。

使用されているドライバーKnolesとSonionのBAを採用。中華メーカーではありますがどこぞのメーカーのものか分からない激安イヤホンよりかは素材に信頼が持てますね。

価格は七福神商事の直販で¥149,800量産に不向きで1ラインで1日1台しか製造できず、かなり高額になってしまったため積極的には営業していない様子。

今回はこのモデルで培った3Dプリント技術を新たにブラッシュアップしたSシリーズという新ラインが登場しました。

スポンサーリンク

Sシリーズ概要

ACME8が気軽に手が出せないほど高くなってしまったため新たに刷新したモデルです。Fearlessの本気とも言えるラインナップで、簡単に言うと「マルチBAのオーダーメイドユニバーサルイヤホン」

BAドライバーを7と9を除く4〜10基搭載したモデルが合計7種類存在するのですが、いずれもACME8で培った3Dプリンターの技術を採用し、シェルの造型とチューニング精度を高めることに成功しています。

ユニバだけど完全受注生産

オーダーメイドユニバーサルイヤホンとは、本来ユニバーサルイヤホンは同じ金型で大量生産できるため何百何千というロット生産によりコストを削減、それを世界中の小売店・量販店に在庫させるタイプのイヤホンを指します。物によっては人気すぎて供給が追いつかないモデルもまれに存在しますが、そんな大ヒットモデルはそうそうありません。コンシューマー的には欲しい時にショップに行けばその場で入手できるのがメリットとなります。

ただ近年では「ユニバーサルの形状だけど好きなデザインでオーダーできる受注生産型のユニバ機」も目立ってきました。Samba/Jomo Audio, 8CH/qdcなどカスタムIEMメーカーが中心に少しずつ柔軟な対応ができるブランドが増えてくれるのはありがたいですね。

実際ユニバーサルオンリーで完全受注生産というところは信頼するに足らない中華メーカーでしか聞いたことがないのですが、受注生産にすることで在庫を抱えるリスクを追わずに済むため理にかなっているとは思いますし、仕様に対する価格がかなり安いのでPR次第ではかなり売れそうな気がします。

モデル一覧

  • S10 Genie     BA10基、定価¥85,980
  • S8 Pro           BA8基、定価¥52,980
  • S8 Freedom  BA8基、定価¥52,980
  • S6 Rui           BA6基、定価¥42,980
  • S5 HiFi          BA5基、定価¥33,980
  • S5 Turbo       BA5基、定価¥33,980
  • S4                 BA8基、定価¥27,980

8ドライバーと5ドライバーはそれぞれモニター系とリスニング系のチューニング違いが用意されています。

音質傾向はまだ試聴できていないので触れられないもののスペックに対する価格は激安の部類と思います。ドライバー数で音質を計ることなどできませんけれど、KnolesとSonionのドライバー計10基で8万円台というのは他メーカーと比べたら激安の部類ではありますが、BAドライバーも一昔前と比べたらかなり安くなりましたからね。こうやって吊り上がった価格をぶっ壊してくれるのは大歓迎です。

デザイン性

通常のカスタムIEMと同じくシェルカラーとフェイスプレートオプションを選択可能です。メーカーが用意できるのはシェルカラー15色、フェイスプレートがなんと150種類以上。

グリッター系

ナゲット系

デザイン系

ウォッチパーツ・カーボンなど

もちろん無地の半透明カラー、ソリッドカラーも取り揃えており、フェイスプレートとの組み合わせが非常に多いのが特徴。カスタムIEMメーカーだとJomo AudioやEmpire Earsなんかもデザイン性が豊かで選択肢が多いですよね。

まぁユニバーサルでオーダーメイドって商法も賛否はあるかと思いますが、日常的に使用する趣味の機材のデザインを自分で好きなように決められるのはソコソコ需要があってもおかしくはないかなと感じます。私なら最初からカスタムIEMを選んじゃいますがw

スポンサーリンク

Twitterでフォローしよう