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イヤホンやDAPのレビューばかりなので、たまにはリケーブルにも触れましょう。

ケーブルは取り回し重視であんまりお金を掛けていないのですが、なんやかんだ今年の初っ端にセールに出ていたEffect AudioのLeonidas-MarsとLeonidas-AresIIをまとめてお買い上げするという暴挙に出てしまいます。

もともとEffect AuidoのケーブルはErosII+、AresII+、AresIIと3本持っていたこともあり、音質はもとより柔らかくて取り回しの良いモデルが多いので非常に愛着のあるメーカーの一つです。

私にとってケーブルはAres系やEros系でも十分すぎるくらいで、それ以上の予算が取れるならばイヤホン本体に投じたいと考えてしまうため、今のところ追加でハイエンド帯をオーダーする気にはなれませんけれど、気になっているリケーブルが1つだけございます。今回はそのモデルのスペックと試聴レビューをまとめます。

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Janus

2018年5月に登場したJanus(ヤヌス)。

仕様

線材には、高純度OCC線をパラジウムでメッキしたものとEffect Audio独自の合金ミックス線を組み合わせた24AWG 8芯の導体を採用しています。このJanusはモデルが2種類存在しているのですが、エネルギッシュなDynamic.ver(以下 D型)と低域を増強させるBasso.ver(以下 B型)がございます。違いとしては半田の種類が別物らしく、ケーブル自体はD型もB型も同等です。

これまでのEffect Audioケーブルと比較すると、ケーブルがかなり硬質で取り回し自体は悪くはありませんが8芯ともなるとほとんど鎖みたいな外観です。めちゃくちゃゴツいですし、巻いてもかなりの厚みになります。試しに耳元で反発することはありませんが、片耳ずつ4芯も付くことになるので自分で装着していても威圧感を感じます。

プラグと端子

イヤホン側のメス端子は、汎用2ピン、MMCX、FitEar、UEカスタム用、JH用の5種類。

ただしFitEar、UE、JHは独自規格のため価格が1万前後アップします。

端子は2.5mmバランスで固定。日本ディックス製のPentaconn「PSquared」(パラジウム/プラチナメッキプラグ)を採用しています。3.5mmや4.4mmは変換プラグで対応するしかないのですが、付属品として2.5mm-3.5mm、もしくは2.5mm-4.4mm端子のいずれかの変換プラグが付いてきます。

価格

現状8芯のみの展開で4芯は存在しません。お値段は¥158,000と8芯価格ならばLeonidasと同クラス。価格面では4芯Horusの方が圧倒的に高いのですが、現状ラインナップではフラグシップに位置付けられております。だって8芯Horusって35万くらいしますからね。ちょっと常軌を逸しているというか、ここまでいくと狂気を感じます笑

音質

試聴環境はAK380SS-SSAMP、イヤホンはVE6XCを使用。Vision EarsのモデルってどれもEffect Audioと相性が良いのでリファレンス用に使っております。それまで換装していたケーブルは同社のErosII+4芯で、こちらは銅銀ミックスです。低域寄りの銅と高域を伸ばす銀のハイブリッドなのでボーカルは少し下げてもローとハイを伸ばせるモデルです。

対するJanusは高純度OCCバラジウムメッキ+合金ですから、どちらかと言えば低域が強化されるスペック。

まずはD型から試してみると全体的な帯域バランスは大きく崩さず、ふくよかにしてくれます。すっきり目なHorusやMarsに対してJanusは特濃なイメージ。VE6はスピード感があってなんぼのモデルですから、とにかく躍動感に溢れるD型は中低域に焦点を当てるクール系のモデルとは相性が良さげです。ErosII+と比べると、同一帯域でパートの多い曲、シンプルに音数が多い曲では分離感が高まりますね。ただでさえ微小な余韻を消し込んでしまうため、バラードやジャズ系には向なさそうです。

そしてB型に付け替えてみます。こちらは低音を強調したモデルで、D型と比べても低域寄りになりパンチ力を上げてくれます。同じ導体を使用しているため全体的に性格は似ていますが、わずかながらB型の方がパワフルで音圧を上げてくれるので、私はこちらの方が好みでした。

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AresII+、ErosII+との比較

AresII+は銅線、ErosII+は銀銅混線です。 +が付くシリーズは線径が太く4芯であるにも関わらずかなりインパクトのある外観ではあるのですが、手触りがよく軟質のため取り回しは非常に良好です。Janusも+シリーズと同じような太さの線を使用しているのでケーブルがゴツいのは圧倒的にJanus。

音質面ではAresII+が低域を増強、ErosIIは解像感をアップさせるハイブリッド型ですが、一聴して音の変化が分かりやすいのはJanusの方です。イヤホン本体にもよりますが、Janusは下から上まで満遍なくパワフルにダイナミックな勢いのあるサウンドに変換してくれます。傾向が全く異なるので、ローをピンポイントで増やしたい場合はAresII+(もしくはAresII)でいいと思いますし、Janus程パワフルでなくていいから全体強化したい場合はErosII+が合うでしょう。

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Leonidas系のケーブルとの比較

LeonidasはEffect Audioの中でも特に人気のあるケーブルの一つです。先日のeイヤホン11周年特価で30%程値引きされていたのでパクッと食いつきそうになりましたが、既に私はLeonidasAresII(LeoA)とLeonidasMars(以下:LeoM)の2種類を持っているので買い控えしました。いずれもそれなりに値の張るケーブルですが、LeoAは通常のLeonidasで刺さる高域を抑えてその分を低域に割り振った形、LeoMはEffect Audioにしては珍しい繊細ながらもナチュラルさを持ち合わせているので音像を明確にしながらもゴリゴリに分離しないバランスの良さが光る組み合わせです。

通常のLeonidasが好みであるならJanusも気にいる可能性が高そうですが、同じくハイエンドのMarsの自然な音場が好きならばJanusはちょっとくどすぎると感じると思います。

まとめ

8割はプラシーボが入っているでしょうけど、Janusは線材の違いでこうも変わるのかと思わせてくれるケーブルなので、試聴出来るタイミングがあれば是非試してもらいたい。

リケーブル自体コスパが悪すぎるものなので深入りしないように気をつけておりますが、イヤホン本体が気に入りすぎてDAP側もこの上ない相性ならばケーブルの変化を試すしかありません。万一にでもこのJanusがセール対象になった時にパクッと食いつけるように安くなったら手にしたいケーブルをいくつかピックアップしておくのも悪くないはありません。

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