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Campfire AudioのカスタムIEM、その名もEquinoxはもう聴きましたでしょうか。

今のところ通常オーダーを受け付ける予定はなく、年2回、春と秋にそれぞれ1回ずつ、なんらかのオーディオイベントに合わせて受注会を開催するとのことで、試聴すらままならない状況が続きそうです。

なぜ春秋限定なのかと言うと、"Equinox"がそういう意味だから。直訳は"分点""、Spring Equinox で春分、Autumnal Equinoxで秋分となるから春と秋限定というわけです。Campfire Audioの製品名のルーツは宇宙に関するワード、とりわけ星座や天体に関するワードが多かったのですが、"Equinox"ってあまりピンときませんよね。プロトタイプがBetaだったので、最初のカスタムIEMということでそのまま名前を変えなくても良かったのでは?とも思いますが、製品名にベータ版を連想させる命名は避けたってところでしょうかね。

ちなみに春秋があるなら夏冬はどういうワードになるでしょうか。夏なら夏至、冬なら冬至ですが、これを意味するのは"solstice(ソルスティス)"があります。味をしめたCampfire Audioが今度出すなら夏冬限定モデルを出す可能性は否定できませんね笑

それでは早速Equinoxのスペックおさらいとデモ機の試聴レビューをまとめます。

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仕様

カスタムIEMにしては珍しいドライバーはダイナミック一発。直径10mmの新A.D.L.C(アモルファス・ダイヤモンド・ライク・カーボン)ドライバーが採用されており、これはATLASでも用いられているものと似通っております。

筐体は3Dプリンターによって製造され、内部にはEquinoxのチューニングに最適化されたアコースティックチャンバーが搭載されます。デザイン的にも特徴的なのはステンレス製エンクロージャーが外側のアクリル筐体から顔を出しておりますが、この中にドライバーが格納されております。さらに新設計のベントチューニングが施され、閉塞感を和らげるアンビエントポートと低域調整に重要なアコースティックフィルターを絶妙に組み合わせることで低音バランスをチューニングしているとのことです。

デザイン性についてはカスタムIEMでありながら一パターンしかなく選択の余地がありません。アートワーク、フェイスプレートオプションなどは存在せず、写真通りのデザインとなります。種類が多くても悩んでしまうので、「あれもいい、これも気になる」とパーツ選びをする時間を短縮できるのはある意味メリットと言いますか、それしか選べないんだったらやむを得ませんよね。

付属ケーブルは銀線"Pure Silver Litz Cable"、単体で3万円ほどのケーブルが付いてきます。

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価格

Equinoxの現地価格は$1499。現地価格ではANDROMEDAが$1099、最新のATLASが$1299ですので、Campfireのイヤホンとしては最も高価です。

日本価格はMixwave経由で188,000(インプレッション込)でした。$120超のレートで相変わらずお高いお高い…

このお値段、祭り特価のROXANNEやN8(ネイト)とほぼ変わりません。普通に販売したら専業メーカーに追従できないのは自明の理。それならば外注契約数が決まっているという名目で、自身の知名度と数量限定という話題性でオーダー数を確保する方が経営的にはクレバーなのかもしれませんが、試聴不可のカスタムIEMを事前情報なしでオーダーさせるやり方もどうなのかと感じる人の方が大多数と思いますね。

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音質

ヘッドホン祭当日、MixWaveブースが混雑することは予め分かっていたので開場と同時に駆け込みます。CampfireだとEquinoxとSOLARIS、Unique MelodyだとMAVENという新作が出ていたので、スタートから列ができていましたね。一本あたりの試聴時間は短いとはいえまぁまぁ楽しめました。

使用されているダイナミックドライバー的にATLASっぽさが垣間見られるんだろうなぁと思っておりましたが、確かに中低域が強めで迫力のあるサウンドです。Head-Fiのレビューで「AMDROMEDAとATLASを合わせたような音(ATLAS寄り)」という情報がありましたが、私はANDROMEDAっぽさは感じられず、ATLASをベースにチューニングいじったような音。

カスタムモデルなのでデモ機から実機になった時にどう変化するかなんとも言えませんが、私自身カスタムIEMを3機種持っているのでおおよそこんな感じになるんだろうなぁと補正すると、全体的に下から上までバランスの良い帯域バランスですが、VEGAのような低域の深み、ATLASのような中低域の濃密さ、ANDROMEDAのような煌びやかさに慣れていたら「Campfire Audioって特化型の方がよくね?」という印象を抱いてしまうかも。傾向としてはATLASの低域を丸くしたようなサウンドで、レスポンスも速くキックの連打が正確で面白いですね。ボーカルも近く、女性だと艶らしさ、男性だと力強さを付与できますが、ピアノやヴァイオリンなど繊細な楽器の表現力はいまひとつでした。

楽しく聴けるのは間違いありませんが、同価格帯のカスタムIEMを眺めてみるとあえてEquinoxを選ぶ必要性はあるものか疑問に思いましたね。オーダーするつもりであれば、ネットなりTwitterに投下されている試聴レビューは話半分程度に留めておき、自身で試聴することを強く推奨します。

次回のオーダー会

現状未定ですが、春のヘッドホン祭(4月末)で第2回目のオーダー会の場が設けられる可能性が高そうです。

今回試聴できたことで「Equinoxめっちゃええやん!絶対オーダーするわ」って人も少なくはないでしょう。試聴不可でのオーダー会ですら20本という枠も抽選になってしまったので、次も20本という縛りがあるならば、今回の倍率とは比較にならないほど上がりそうです。

また公式からの発表はありませんが、ANDROMEDAをベースとしたカスタムモデルも出るという噂も広がっています。どちらかといえばEquinoxよりそちらの方が殺到しそうな気もするので、気になる方は本国のホームページなりインスタを定的的にチェックするといち早く情報をゲットできますよ。

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