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NOBLE AUDIOの"EDC Velvet"を改めて聴きました。1年ほど前発売したモデルですが、改めて悪くないなと思った次第です。

EDCとはEveryDay Carry=より身近に楽しんでもらうために小型で使いやすいことを目指して開発された製品群で、その第一弾モデルがシングルダイナミックVelvetです。第二弾の"Bell"もすでに登場済み。

スペック

NOBLE初のシングルダイナミックドライバー、EDCシリーズは今のところダイナミック型で統一されています。

周波数特性20Hz-20000kHz、インピーダンス35Ω以下とやや高いですがスマホでも問題なく音量を取れます。

ケーブルは銀メッキ高純度銅リッツ線を導体にリフレクディブリボン加工&ヴェクトラファイバーを採用し高強度を確保。SENNHIESER IE800のケーブルと若干似ており、使用に伴い硬化しそうな質感。リケーブルは不可。

装着感

  1. 筐体が耳にマッチしており収まりも完璧。遮音性も高く、騒がしい店内でも大きくシャットアウトしてくれる。
  2. 装着していてストレスフリー、かつ遮音性も確保できている。
  3. 装着感は良好だが遮音性が伴っていない。イヤピによる調整必須、屋外用途でギリギリ使えるレベル。
  4. 装着できなくはないが、装着感もいまいちで遮音性も低い。
  5. 痛みを伴うレベルで筐体が合わず、装着できない。極めて絶望的。

筐体サイズは小ぶりで、クリプシュX10/11のように耳穴の奥まで押し込むタイプ。鼓膜の側まで押し込めるほど小さくありませんが、長時間装着していても痛みが発生することはなさそうです。Shure掛け(耳掛け)できなくはありませんが、接続部付近に強くテンションが掛かって早期に断線する恐れがあるのでオススメはできません。

イヤーチップはスパイラルドット(シリコン)とコンプライ(ウレタン)の2種類を試してみました。個人的にスパイラルドットの方が良かったです。内側から蓋する形でワンサイズ小さめのチップでも十分遮音性も確保できそうです。元々低域強めの機種なのでウレタンで密閉するとモコモコ感が強くなって帯域バランスが崩れるように感じました。

音質

ピラミッド型で低域>中域>高域です。めちゃくちゃ低域が多いという訳でもありませんが、ダイナミックのハイエンド帯のような質重視で量控えめっていうものではありません。ボーカルを主とする中域帯は一歩後ろに下がる印象ですが、量の多い低域に重ならず、分離感と一体感のバランス調整が上手いなと感じました。

この機種がいいなと思ったポイントは2点ありました。一つは中低域をメインに捉えた帯域バランスであるのにボーカルと重ならずリズミカルに聴かせてくれる点。最初聞いた時はドンシャリ系かと思いましたがじっくり聴いてみると高域はそれほど強くありません。シンバル、ハイハット、エレキの高音など刺さりがちな部分をカットしており、低音よりも中高域をメインに聴きたい方からすると曲によっては若干物足りない場合もあります。私としてキンキン刺さる攻撃的な鳴り方をするイヤホンは大歓迎なのですが、そこを好む人がどれほどいるのかって話なので、より万人ウケするように低~中をメインに捉えているのは良い判断だと思いました。 量としての低音は十分で、ボーカル帯に重ならずに鳴らしてくれるので分離感が感じやすかったです。裏を返せば中高域が艶やかに伸びていく煌びやかさは感じにくいのですが、この価格帯でそこまで求めるのは酷かもしれませんね。

もう一つは音像がボヤけにくく苦手な楽器が少ない点。低価格帯(アンダー1万くらい)の低音

イヤホンにありがちなのはベースやエレキギター等の電鳴楽器はパワフルに鳴らせるのに、ヴァイオリンやコントラバスといったクラシカルな弦楽器やサックスやトロンボーンといった金管楽器の後味をほんのり残すテクニックの必要な低音についてはからっきしというような機種がよくあります。Velvetはジャズやクラシック等コンサートホールで聴くような広い音場は持っていませんが、ロックやメタル等の激しめな低音はもちろん、フォークギターやパーカッションといったアコースティックなローサウンドも気持ちよく分解して聴かせてくれるのがこの機種ならではで、ジャンルを選ばず使用できる優秀な機種と感じております。

音質面で残念な部分は少ないのですが、リケーブル不可というのは個人的にマイナス点です。ケーブルを変えてどれだけ音が変わるかは高望みは出来ませんけれど、断線した場合の保険としてリケーブルできる機構を設けてほしかったですね。

まとめ

今でこそOriolus "Finschi"やFinal "E4000"といった競合モデルも多数出てきていますが、EDC "Velvet"ももう少し注目されてもいいのにな〜って思った次第です。Noble Audioは代理店絡みで色々と問題のあるメーカーという認識を持たれている方も多いと思いますが、NobleのマルチBAが合わなかった方もダイナミック型はマッチするかもしれませんし、一度試聴されてみると案外良かったりするかもしれませんよ。

【EDC Bellのレビューはこちら】

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