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昨年末に登場したFENDER新シリーズ。元々FENDERは"FXAシリーズ"を出していましたが、代理店が完実電気からアユートに変わるタイミングでそれまでのモデルを一旦廃止して、新モデルを市場投入しました。

型式は「NINE → NINE 1 → TEN 3 →TEN 5 → THIRTEEN 6」の順にグレードが上がり、NINEシリーズ、TENシリーズ、THIRTEENシリーズでそれぞれ用いられているドライバーや技術が異なります。モデル名の2種類の数字にはそれぞれ意味があり、アルファベット表記は「搭載されているダイナミックドライバーの口径」、ローマ数字は搭載されているBAドライバー数を表しています。一番下のNINEはローマ数字表記がないのでシングルダイナミック型、それ以上は両方記載されているのでハイブリッド型となります。

一気に5機種まとめるのは大変なのでシリーズ毎にレビューしたいと思います。まずは"NINE"と"NINE 1"の2機種を取り上げてみました。

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仕様

FENDERのイヤホンは主に米テネシー州ナッシュビルの「FENDER AUDIO DESIGN LAB」にて設計、ミュージシャンやサウンドエンジニアとしても活躍するエンジニアが開発を手がけており、技術的なことだけでなく音楽性の再現という点を軸に持って製品開発に努めることを理念として新モデルが開発されました。

上位3モデル(THIRTEEN 6,TEN 5,TEN 3)に搭載されるHDDドライバー(HIGH DENSITY DYNAMIC)は、ダイアフラムに高密度マグネシウム-チタン合金を採用した新開発のドライバー。全てのモデルでダイナミックドライバーは低域を担当していますが、HDDドライバーではパワーもありつつ引き締まったスピード感ある低域再生を可能にし、立体感あるサウンドを実現するとのこと。

"NINE"、"NINE 1"に搭載されるダイナミックドライバーは"FXAシリーズ"と同様。その理由は開発が怠かったからではなく、もともと完成度の高いドライバーだったのでコストを抑える目的もあってそのまま流用しています。

BA型であるHDBAドライバー(HYBRID DYNAMIC BALANCED ARMATURE)は特許取得の独自ドライバーで、FXAシリーズにも用いられており独自設計のハウジングに合わせて最適化してアップグレードを図りました。HDDドライバーとの音の繋がりを意識して、より統一感あるサウンドチューニングに仕上げられています。クロスオーバー・ネットワークはダイナミック-BAドライバー間は設定しているものの、複数搭載するBAドライバー間には設定されていないとのこと。

筐体は3Dプリント・デジタル・ハイブリッド・テクノロジーを採用した樹脂製で、年代や性別、人種など約12,000件にも及ぶ組み合わせのデータを収集しており、約95%の人に完璧なフィット感を提供できる自信があると意気込んでいます。

また全モデル共通で独自のTalon 2pin端子(Talonシステム)を搭載しており、MMCX端子よりも高い堅牢性を実現。形状が特殊なので汎用的なカスタム2pinを接続できるかどうかは試してみる必要がありますが、Luminox Audioの2pinは接続できるとの報告が代理店経由でなされています。Luminox Audioの2pinが取り付かないイヤホンもあるのであまり参考になりませんが、リケーブル前提で購入される場合はご注意下さい。

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