ふ音楽の持ち運びにはスマホ一台あれば事足りる世の中ではありますが、そんな時代だからこそ専用の音楽プレイヤーを愛用している人も多くいます。それなりに音質を求めるとスマホやiPhoneでは物足りないのは仕方ありません。
プレイヤーも海外メーカーを中心にここ数年でかなり選択肢が増えてきました。3~5万円くらいのエントリーモデル、10万前後のミドルレンジ、それ以上のフラグシップ級に分けられますが、多くの方は「3万円でもエントリー?」って言いたくなるかもしれません。実際それ以下のプレイヤーを買うならスマホで十分と思っているので、個人的にあまり安いものは勧めるつもりもないのですが、それなりの音質と機能性を求めるならば5万円、欲を言えば10万くらいは予算が欲しいところです。その価格レンジまで見れるようになると選択肢がかなり多く持てるので、最初の一台を検討するならば5〜10万くらいから始めてみることをオススメします。それ以上のモデルに関しては、実際に聴き比べて違いが分からなければ無理して入手する必要はありませんし、エントリーモデルで満足できなくなったら改めて手にとってみるとよいでしょう。最初聴いた時にはイマイチ違いが分からなかったのに、明確に聴き分けられるようになっているかもしれません。
実際10万近くも音楽プレイヤーごときに出せるかって人が大半と思いますが、気になるモデルがあったら聴き比べてみて判断するとよいでしょう。それではエントリーからミドルレンジの良モデル全10機種を一挙紹介致します!
目次
SONY / Aシリーズ
様々な価格帯でウォークマンを展開しておりますが、Aシリーズは上から4段階中3つ目に位置するライン。
2018年秋にモデルチェンジを果たして、現行はA50シリーズを銘打たれています。
AシリーズはSONYのエントリーシリーズ。2018年10月にフルモデルチェンジを果たし、低価格ながら上位のZX300と同様アルミニウム削りだしのシャーシが採用されています。小型ながらもメタリックで価格以上に高級感がある手触り。
これが中々悪くなく、上位モデルを食うまではいかずとも限られた予算の中で相当頑張っていると感じました。
音質面では上位機種が搭載しているバランス接続には及びませんが、スマホよりはレベルは上。
操作性もサクサクで、この辺りはZX300シリーズ、WMシリーズと同等です。
軽量小型で確たるステップアップをしたい、でも予算はそんなに掛けたくないならば間違いなくオススメできる一品。
SONY / ZX300(¥60,000)
ZX300は2017年10月に初登場したSONYのミドルレンジプレイヤーで、ファースト価格は約6万で4.4mmバランス接続を搭載したこと話題になりました。
音質面ではバランス接続ならこの価格帯では最強、ただしアンバランスでの使用ならばイマイチと、それなりにケーブル側のアップグレードが必要にはなりますが、バランス接続だけならば上位のWM1Aにも迫らんとする勢いで、クオリティは上々。アンバランスに関してはAシリーズとさほど違いがないので、4.4mmバランス接続の音を試してみたいという方はZX300でも十分満足できる可能性が高いです。
こちらも2018年10月にマイナーチェンジしたばかりで、変更点は内蔵容量が倍の128GBになってお値段2万円アップ。正直64GB上がった程度ではmicroSDでどうにもできる範疇なので、個人的には旧ZX300の方がおすすめです。新旧どちらもmicroSDスロットが1枚挿せるので、たかだか64GB程度の増量で2万も掛かるなら、旧ZX300に400GBのmicroSDを追加した方がよいでしょう。
ACTIVO / CT-10 (¥30,000前後)
韓国のメーカーで価格は3万前後。内蔵容量16GBしかございませんが、MicroUSBスロットを1基搭載、公式的には400GBまでは対応しています。バランス接続は持っておらずアンバランスのみ、Quad-Core CPUによる高い操作性と速度を両立し、音質面ではAシリーズと同等以上。SONYのサウンドは低域が少し曇りがちなのでSONYらしさを嫌うならば他メーカーを検討した方がよいですね。
Bit / OPUS #1S (¥40,000前後)
こちらも韓国のメーカーですが、OPUSシリーズの最も下の価格帯に位置するモデルでありながら、microSDスロット2基搭載、デュアルDAC、2.5mmバランス接続搭載とスペック的にはかなりレベルが高いです。
音源に忠実というか素直な鳴り方をします。ゴリゴリに圧縮しまくったmp3等はノイズを拾いまくるので、#1Sを使うなら最低でもCD相当にするのが良さげ。帯域的には低域がやや強調されていますが、ウォークマンほど顕著ではありません。じっくり聴けば分かるかな程度。モニターという感じではなく中域に膨らみを持たせたリスニング系で出力十分。インピーダンスの高いイヤホンも直挿しで使えそうです。
IRIVER / AK70MKII (¥50,000前後)
海外のプレイヤーメーカーで最も有名どころであるIRIVERのスタンダードライン。
第三世代に位置しておりこちらもバランス接続の出力がパワフルで、軽量小型に仕上がっております。
発売時期も旧ZX300と近かったため明確なライバル機種として比較されることが多いですが、音質傾向は全然違いますので両者比べてみると良いでしょう。
IRIVERは価格の下落が著しいのが特徴ですので、ファースト価格が7万超えだったにも関わらず今年の各種セールでは4万円代まで落ち込んでおります。買うならばそのタイミングを狙うとよいでしょう
IRIVER / SR15 (¥80,000前後)
IRIVERの最新モデルは全ての価格帯で第四世代に移行したのですが、そのスタンダードラインに位置するのがSR15。
サイズ感はAK70MKIIとほぼ同等。第三世代から第四世代に変わったことでUIが大きく向上し、非常に使いやすくなっています。(第三世代も悪くはありませんが、両者を比べてみるとどうにももっさりします)
筐体は上位のSE100と同じくアルミニウム合金。画面が斜めに配置されているのが外観の特徴ですが、実際に持ってみると違和感はありません。音質面では全体的にクリアーなタイプで中域(ボーカル)が前面に出てくる元気なサウンド。リスニング機としてロックやポップスを楽しく聴きたいならば悪くない選択でしょう。
ちなみにIRIVERは1年後の値下がり率が非常に大きいので、急ぎ必要でないなら少し待ってみるとよいかと思います。
詳しくは下記の記事を参照ください。
Hiby Music / R6 (¥68,000)
中国 Hiby Musicがクラウドファンディングを切り口に量産化したモデル。R6はアルミニウム筐体とステンレス筐体の2種類が存在しておりますが、どちらも値段以上のクオリティで注目されています。ESS Technology 製 ES9028Q2Mが2 基搭載されており、音楽プレイヤーとしては珍しい構成です。通常のR6ではIRIVERと同じ2.5mmバランス接続を搭載しておりますが、
SONYと同じく4.4mmバランス端子を搭載したR6 Proが今後出る予定です。ウォークマンと並べての比較であればそれを待ってもいいかもしれません。
iBasso / DX200 (¥99,000)
中国のiBassoというブランドのフラグシップモデルDX200もかなり評判がいいです。DX200の特徴はアンプモジュールを交換することで様々な端子を搭載することができます。音質面でも他メーカーの10万後半〜20万台のモデルと遜色ないほどクオリティが高く愛用しているユーザーも多く見受けられます。
これまでiBassoは実質的に国内代理店が存在しておらず、このメーカーのモデルが欲しいならば直接輸入する必要がありました。しかしながら今年の8月に正式に日本代理店がついたため今後のサポートにも期待したいところ。
QUESTYLE / QP2R (¥148,000)
こちらもかなり評価が高く、A級アンプを搭載しており駆動力がめちゃくちゃ高いのが特徴。UIがイマイチという声も聴きますが、操作性自体にストレスを感じるものではなく、痒いところに手が届かないんだとか。
容量は64GBしか内蔵しておりませんが、microSDを1枚挿せるだけマシというもの。フジヤエービックでケース付き¥108,000でセールしていることがあるので非常に狙い目。裏を返せばモデルチェンジも近いかも。
Chord / Mojo+Poly (合わせて¥90,000前後)
これをプレイヤーとして扱っていいかなんとも微妙ですが、価格もこなれてきたので紹介します。
Mojoはポータブルヘッドホンアンプ(通称ポタアン)、PolyはMojoに接続する拡張スロットみたいなものです。
Mojo単体ではDAPと接続することが前提で、あくまでDAP側の出力を増幅させることが目的(出力が上がることで音質面にも寄与)なのですが、Polyと合わせることでMojoをDAP化することができるのです。操作は専用のアプリを使用することで手持ちのスマホやタブレット端末を遠隔デバイスとして利用することができます。つまりMojoPolyは常にポケットなり鞄に突っ込んでおくだけでよく、AirPlay対応なのでiOSやMacOS機器と接続して例えばAppleMusicやSpotifyなどの定額ストリーミングも楽しめるのもメリットですね。