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ZERO AUDIO

ZIRCO PEZZO

"ZIRCO PEZZO"と"ZIRCO NERO"は共通項が多く、違いと言えば筐体形状と搭載されているドライバーくらい。

筐体材質はジルコニアとアルミニウムが採用されており、この価格帯にしては適材適所に金属の配置したモデルとなっております。ジルコニアの特性としては、アクリル素材と比較して共振周波数が高く、不要な共鳴振動による悪影響を低減させることが可能です。

価格は¥5,600。上述したE5000と同ラインです。

装着感は良好で、イメージとしてはKlipsch "X10"の感覚と近く、耳の奥まで入れ込むタイプで遮音性もそこそこ高いのが好印象です。"NERO"の方が若干筐体が太くできており、耳孔の小さな方は上手く嵌らない可能性もあるかもしれません。

帯域バランスは中域がメイン、低音もそこそこ確保できている聴きやすいサウンドに仕上がっており、ボーカルは遠くもなく近くもなく全体的にのっぺりしていますが、裏を返せば聴き疲れしにくいチューニングと感じました。この価格帯にしては解像感も高く全体的に量より質を重視するタイプではありますが、残響感や余韻は乏しく、奥行きを感じられてなんぼであるクラシック楽曲やアコースティック楽器を多用する曲は相性的によろしくない印象です。低域の乏しさはイヤーピースで多少なりとも補うことができるので、中高域のクリアさと低域の質感を重視される方にはおすすめできますね。

ZIRCO NERO

上位モデルの"NERO"に採用されているドライバーは"ファインチューンド・ドライバー"。ジルコニア筐体に最適化したチューニングが施されており、下位モデルの"PEZZO"には新開発した"超小型ダイナミックドライバー"が深みのある低音から透明感ある高音まで忠実かつ豊潤に再現させることに成功。価格帯の上位下位はありますが、音質傾向としては別物です。更に"NERO"には「M-DOCKシステム」と呼ばれるZERO AUDIOが開発したケーブル機構が施されています。要するにリケーブル対応という話で、接続端子が筐体本体ではなくケーブル側に組み付けられています。今後展開予定の別売ワイヤレスレシーバーとドッキングさせることでネックケーブルワイヤレス化させることも可能となります。(M-DOCKでなくともワイヤレス化できるケーブルは多数出ていますが)

こちらも装着感は良好で、イメージとしてはKlipsch "X10"の感覚と近く、耳の奥まで入れ込むタイプで遮音性もそこそこ高いのが好印象です。"NERO"の方が若干筐体が太くできており、耳孔の小さな方は上手く嵌らない可能性もあるかもしれません。

低域偏重型で"PEZZO"では物足りない人向けという印象を受けますが、此方も"PEZZO"に劣らず解像感は高く、低音楽器を多用する音源との相性が素晴らしいですね。低域が多い=全体像が曇りがちになるモデルが多い中で、"NERO"はベースを主とした低音が最前面に出てきながらも中高域やボーカルに重なりにくい独特なチューニングとなっているので、好みがはっきり分かれるタイプです。同じZIRCOシリーズでも"PEZZO"と傾向が全く異なるので、人によっては下位モデルの方が断然良いよと評されるのも仕方のないことではありますが、ロックや電子音楽全般でパンチ力を増したい場合は"NERO"を推奨致します。

価格は¥13,500と1万円をオーバーしてしまいますが、この価格帯の変わり種なので一聴する価値アリと思っております。PEZZOと合わせてお試しを。

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SENNHEISER

IE40Pro

SENNHEISER Proシリーズの第一弾。ドライバーはダイナミック一発。IE800やIE80から筐体デザインも見直して装着感と快適性を向上。特徴的なのは独自のリケーブル機構を有している点で、本体の奥深くまで差し込んで固定するので強度としては十分強そうです。
装着感は比較的良好だがプロフェッショナル向けのモデルにしては遮音性が低いと感じます。ダイナミックモデルなのでベント孔が開けられており、シリコンチップなフォームチップなど色々変えつつ試聴した限りではイヤーピースで調整しても大きな期待はできません。

音質面で特筆すべきは低域の表現力の高さ。量感はそれほど多くはないがバスドラやベースの存在感を活かしつつも支配的にならず誇張のない自然な低音を楽しめます。それに連動して中域は非常に聴きやすく、ボーカルも比較的近く男声女声問わず汎用的に使えると感じました。全体的にえぐみのないサウンドでロック系、電子音楽との相性良好。私はクラシックは殆ど聴かないので定位や空間的な余韻を重視する方へのアドバイスはできませんが、バンドで使われる弦楽器を中心に聴くことを目的とするならば確実にオススメできます。

価格は¥13,000前後。Proシリーズは今後"IE400Pro"、"IE500Pro"が発売予定です。価格帯が一気に上がるのでIE40Proと一概に比較はできませんが、こちらも楽しみです。

後日、imtime "碧"、茶楽音人(さらうんど) "Co-Donguri Brass"、KINERA "SEED"の3機種を追加予定。
なかなか試聴する機会がないので近日中に気になるモデルを一気聴きしてきます。
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