高機能バックパックの選択肢として
「古くから登山用・アウトドア用・デイユース用と研究し続けている専門メーカー」と
それでは満足できないと「作ってみた」を体現したクラウドファンディングがございます。
クラウドファンディングとはなんぞやというと、
群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語で、クリエイターや起業家が製品・サービスの開発、もしくはアイデアの実現などの「ある目的」のために、インターネットを通じて不特定多数の人から資金の出資や協力を募ることをいいます。
マクアケとかキャンプファイアーが代表的で、
ここ数年で知名度・人気とも爆発的に向上し、多種多様な専門サイトが乱立されています。
わずか1年で廃業してしまったサイトもあり、クラウド戦国時代に突入している様子。
「これイイな」と思えば、誰でも出資者になることができて
格安で「超高機能」の製品を入手できるチャンスとなり得ます。
ただし開発の遅延、スペックの変更など、予定通りにいくことは稀で
当初思っていた製品が出来上がるかどうか分からないというデメリットはありますけどね。
バックパックも例外ではなくて、クラウドファンディング出身のモノも多数出てきています。
価格と品質が釣り合っているかはさておき、面白いものが多いので一式まとめたいと思います。
BACKPAIX
普通じゃもの足りないさを感じている人たちに向けて生まれた、機能性スマートバックパックです。充電ポート、シューズポケット、防水などの機能に加え、専用アプリにて操作ができる「スマートバッジシステム ※オプション」を搭載しています。
クラウドファンディング上では終了しており一般販売が開始されています。
目標金額30万に対して2080万も集まるなんて、スゴイですね。
スマートバッジ
コイツです。
この部分に自転車のウインカーや紛失防止アラームといった機能を持たせることができます。
基本操作は専用アプリで行い、自転車のハンドルに取り付けられる手元ウインカーデバイスをBluetoothで結ぶことも可能。
他にスピーカーやライトに変更することもできるようです。
ショルダーハーネスのバッジスペースにはGoProを取り付け可能。
バッテリー・USBポート内蔵
10000mAのバッテリーを持ち、バッグ下部から直接ケーブルと接続することで
各種デバイスの充電が可能。
収納性
最大30Lの容量かつ18個のポケットを持つ。
特筆すべきはシューズポケットがある点か。
サイドポケットが直接メインポケットに通じており、ダイレクトにノートPCや書類を取り出すことができます。また、付属のフックにより、ヨガマット、スケートボード、撮影用三脚、自転車用U型ロックを携帯することができる。
他仕様と価格
容量:20L/30L
サイズ :[20L] 30×48×15cm、[30L] 32×55×16cm
重量:[20L] 1240g、[30L] 1400g
カラーリング:ブラック・グレー
価格:32,000円(税込)(20Lと30Lともに同額)
Code10
防水/盗難防止機能搭載ロールダウンスタイルバックパック
英国とスイスのプロダクトデザイナーが開発。
こちらも2017年2月に募集終了しており、一般販売開始されています。
100万円の募集に対して2600万と、大繁盛してますね。
完全防水
裏地まできちんと防水加工された100%防水TPU素材
ロールダウンスタイルで簡単に素早く装着可能で上部からの水の侵入を防御。
PVCフリーの特殊加工されたTPUコーティング加工生地は湿気も100%カットします。従来の裁断法ではなく高周波を利用した裁断法を利用することによって耐久性、湿気漏れも防止。
盗難抑止機能
クイックロックシステムは、インナーコンパートメントをしっかり保護し、様々なものにロック可能。
スリなどの盗難から防止するために必要に応じてロック可能。
荷物から目を離さなければいけない場合でも、スチールワイヤーとコンビネーションロックで固定し、盗難防止。特殊器具を利用しなければ切断/盗難/アクセスできません。
収納性
普段使いに適した20Lタイプで、取り外し可能なデバイスバッグと4箇所のアウターポケットを持つ。
この部分も完全防水で妥協はない。
背面ポケットがあるので、携帯や財布などはここに収めることができます。
他仕様と価格
容量:20L
サイズ:H45×W30×D16cm
重さ:600g(スリーブ込)
カラーリング:グレー・ブラック・ブルー
価格:14,800円
XD Design Bobby
数あるクラウドファンディング初のバックパックの中で最強。
オランダ出身で販売実績世界25万個突破。
防犯性に特化しており、バックパックのデメリットをカバーしています。
リアジッパー
メイン空間にアクセスするために内側にジッパーを設けています。
こっそりジッパーを開けて手を忍ばせるのは難しそうです。
耐刃性
ジッパーから入れないのであれば、刃物で破ってくる悪質な輩も存在しますが
前面/両サイドには耐刃性素材を使用し、破られないよう工夫しています。
また表面は撥水加工がなされているので軽い水濡れには対応しています。
収納性
これでもかというくらい隠しポケットがあります。
ショルダーハーネス部分に小物を収納できるポケットがあるのは嬉しい限り。
バッテリーポート内蔵
BACKPAIXのように本体にバッテリーは持っていません。
隔壁継手のような構造で自前バッテリーをバッグ内でポートに挿しておけば
外部の接続ポートからデバイスに電気を供給できる、というもの。
重量分散設計
人間工学に基づき、背中にフィットして重さが均等に分散されることで肩にかかる重さが軽減されるよう工夫されています。
リフレクティブ
表面と両サイドにリフレクト素材を使用し、夜間での視認性を高めています。
他仕様と価格
容量:20L
サイズ:H45×W30×D16.5cm
重さ:800g
カラーリング:グレー・ダークブルー
価格:16,000円前後
Click Pack Pro
つい最近までMakuakeで資金を募ってました。
テーマはBobby同様「防犯性」で、Bobby以上に拘っている様子。
TSAロック
アメリカ運輸保安局 TSA(Transportation Security Administration)に認可されたロックの総称。
3桁の暗証番号を任意で設定可能です。
ワイヤーロック
ワイヤーロックとTSAロックを使うことで、施錠&固定できるので、例えば映画館、新幹線、飛行機、屋外スタジアムなどでちょっと席を立つ際にバックパックや貴重品の盗難の心配がなくなります。
ステンレスワイヤーを7本撚ったワイヤーロックは、精密機器、ロボット機器などにも使われる強靭なワイヤーの為、簡単には裁断できません。
不正開閉防止ファスナー
スーツケースなどの簡易防犯を目的に開発されたファスナーでエレメント(務歯)を表裏二重構造にすることでピッキングによるこじ開けにも耐久性が高く、突き上げ強度(押し上げる力によるエレメント割れに対する強度)は通常の2-3倍もあります。しかも、コイルファスナーのエレメントがラケット形状の為、面で接触することで1点にかかる力を逃し、縫工糸切れに対する耐摩耗性に優れています。
刃物等で簡単に開けられない構造となっています。
耐刃素材
メイン素材は、高分子ポリエチレン(60%)、極細ポリエステルファイバー(30%)、軍用レベルのグラスファイバー(10%)で構成され、ケブラー素材より40%、カーボンファイバーの2倍の強度(引張強度、当社調べ)を誇り、刃物などによる切り裂き被害を強力に防止します。社内試験ではカッターで11回まで切りつけても切り裂くことは出来ませんでした。
収納性
容量17.3L、収納エリア・ポケットが16ヶ所、オプションを含めると全23ヶ所もあるので、
沢山のアイテムを整理して収納することができます。
180度開閉可能で荷物の出し入れがしやすい構造。
オプションとして、カバン内部に面ファスナーで固定ができる専用ポーチ(アメニティ、ガジェット用)、外部からのスキミングを防ぐ電磁防止ポーチ(カード用)を用意。
専用設計なので、内部構造が最適化されています。
防水性
デフォルトで撥水加工がなされいているので、小雨程度の雨は問題ありません。
完全防水に対応した雨カバーをオプションとして用意しているので、これを用いれば猛烈な土砂降りでも携行品を守ってくれます。
高機能生地を採用
メイン生地とベルト生地には、それぞれクラス最高レベルの耐久性・強度を誇る素材を採用し、機能性が優れるだけでなく、高級感あふれるデザインとなっています。 内側の生地も妥協することなく厚手のベルベット等を使っています。
バッテリーポート内蔵
ショルダーベルト下部にUSB充電ポートがついていますので、ここに充電用ケーブルを挿すだけで充電が可能です。もうスマートフォンなどの機器の電池切れの心配もありません。
※製品のUSB充電ポートの構造は製造工場で特許を取得。
重量分散設計
人間工学に基づいて設計した負荷軽減構造により、荷物がバックパック内で動きにくく背中にフィットするため、ショルダーストラップが肩にかかる荷重を背中全体に分散し長時間背負っていても疲れにくくなっています。
リフレクティブ
上下左右と中央下部のリフレクターは100m先からでもしっかりと視認できるので、夜間の歩行や自転車走行でも安心です。
他仕様と価格
容量:17.3L
サイズ:H46×W34×D16cm
重さ:1,289g
カラーリング:グレー
価格:18,000円前後(フルオプションで24,000円前後) 実売¥30,000程度と推測。
まとめ
募集終了後は一般販売されるケースが多いのですが、実売価格は当初募集されていた価格より割高となります。
クラウドファンディングでの募集価格は"「計画通りにいかないかもしれないけど、その金額で何とか頑張ってみるよ」といった意味合いで実験的要素が強いです。ですので集めたお金で量産に成功すればその分は出資者に製品として返して、その後本格的に利益を取りにいくというのは自然な流れです。
ですが専門メーカーの方が長く深く追求しているので、募集価格でも最終製品は「価格なり」か「期待外れ」といった事例も散見されます。
事前の計画から期待値を高く持たず、「アイデアとして面白そうだから応援しよう」と半分寄付する気持ちで応募するのが良いと思います。