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Ultimate Earsから全カスタムIEMモデルのユニバーサル版が登場しました。

その名もTo-Go。カスタムIEMのモデル末尾にTo-Goがついたものがユニバーサルモデルとなります。これまではUE2pinを採用していたUE5Pro、UE18+Pro、UE Reference Remasterdの3モデルがカスタム版、ユニバ版ともに存在していたのですが、今回のラインナップ変更に伴い、3モデルとも生産終了。

今年の春先に登場したUE LIVEとUE 6Proで搭載されたUltimate Ears IPXシステムと呼ばれるコネクタが搭載され、音質面の向上と耐久性の強化を図ることに成功。

Ultimate Earsは同一モデルであっても世代によってケーブル端子が若干違う、ということが多々あったのですが、今回は名称も全てTo-Goを付けることで過去のモデルと差別化しております。

IPXコネクションシステムはケーブルメーカーのEstronとの共同開発で実現したコネクションシステムで、従来の2pinやMMCXと比べて耐汗性、耐候性を兼ね備え、アーティストの厳しいライブ環境に耐え得ることができます。我々一般用途ではここまで強力なコネクションシステムは不要ですが、ケーブル自体の耐久性を極めて高いので多少なりともその恩恵に与れることでしょう。

付属するケーブルはUE SuperBax。低インピーダンスの銀メッキ銅リッツ線ケーブルで、4kgのバーベルを持ち上げられる強度を誇ります。IP67の防水防塵規格に対応している上、細くて軽量なので装着時の煩わしさはあまり感じません。細すぎて心配になるかもしれませんがそれは杞憂というもんです。

音質面はサクッと聴いた限りではカスタムの試聴機と同等。LIVE音源との相性が良すぎる他、ライブ音源でなくともロックバンド系の収録音源も問題ありません。

全帯域クッキリハッキリのモニター型ですが、抑揚のないのっぺらぼうのようなサウンドはなく聴いてて楽しくなるタイプ。64 Audio A12tとほんの少し傾向が似ていますが、UE LIVEの方が低域寄り、ボーカル域が前面に来ています。A12tの方が低域控えめで中高域の分離感が高いため、クリアさで言えばA12tに譲るものの、中域に限った情報量はUE LIVEの方が濃密です。この手のモニターイヤホンにしては珍しく、ベースの主張が激しく心地よい低域のうねりを感じさせてくれます。他に際立つ楽器はエレキとハイハット。ベース含めたこの3つのパートは存在感が前面に出てきて、ロック形態のサウンドは聴いていてよだれが出てきそう。電子音楽も良いのですが、ズッシリした低域に高域にキレが加わるので音量に注意が必要です。

音場はLegend Xほどではありませんが広めで、さすがはステージモニターといったところ。各パートの音がきめ細かくそれでいて迫力も兼ね備えており、あらゆるジャンルに対応できる優秀なオールラウンダーとして活躍できそうです。

とここまでカスタム版のレビューと殆ど同じですが、カスタムの方がカナルにピッタリ収まることから低域が増える傾向にあります。そういう意味ではカスタム版の方がライブ感が高まりそうではありますが、試聴機の音が気に行ってフィット感も問題がないならば迷わずTo-Goを選択すべきでしょうね。

価格は定価で約28万円。eイヤホン独占販売なのでお安く入手できる機会も限られそう。10月に大阪で開催されるポタフェスで発売記念セールでもやってくれれば値引率の傾向を把握できそうではありますが、もともとeイヤホンはUltimate Earsのカスタムオーダー数が世界的に見ても高いランキングにあるため、あんまり売れ行きが良くないとガツンと販促してくれそうな気もします笑

まぁいずれにしてもUE LIVEの音は気に入ったけどカスタムはちょっと、、という方にとっては朗報に違いないので、ライブ音源をリアルな迫力を持って楽しむならば間違いなくオススメできる一本でありますね。

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