先のヘッドホン祭りでの戦利品が多すぎて開封が追いついていない状況ではありますが
その第一弾としてはCampfire Audio ANDROMEDA Sの開封の儀とファーストインプレッションをまとめます。
購入編はコチラ
開封の儀
外箱は他のモデル同様、簡素な箱に収められています。
一部メーカーはそれなりの価格帯になると立派な化粧箱に格納されたりしますが、
Campfire Audioの箱はかなりシンプルです。
ぱかっと跳ね上げると、マットのブラックケースがドーンと座っております。
ジッパーを開け、いよいよ本体とご対面!
…と思いきや、さらに黒い物体が入っております。
取り出してみると、こんな感じで本体だけを左右独立で覆えるような布袋が付いています。
本体がステンレスのためR側L側それぞれの筐体が互いにぶつかり合って傷が付いてしまうのですがそれを防止するもの。
ATLASやCOMETなども同じものが付属していると聞きます。
この布袋単体で販売しても結構売れそうで、個人的にあと5枚くらい入手したいです笑
黒い袋から取り出すと、傷一つ付いていないステンレス筐体が顔を出します。
デフォルトではフォームチップが取り付けられていますね。
他付属品はイヤピ各種とクリーニングツール、保証書、CAバッジ。
保証書は購入時のレシートとセットで保管しておかねばなりません。
装着感
- 筐体が耳にマッチしており収まりも完璧。遮音性も高く、騒がしい店内でも大きくシャットアウトしてくれる。
- 装着していてストレスフリー、かつ遮音性も確保できている。
- 装着感は良好だが遮音性が伴っていない。イヤピによる調整必須、屋外用途でギリギリ使えるレベル。
- 装着できなくはないが、装着感もいまいちで遮音性も低い。
- 痛みを伴うレベルで筐体が合わず、装着できない。極めて絶望的。
Campfire Audioは筐体形状が独特で、とりわけANDROMEDAタイプ(ORION/JUPITER/NOVA等)のBAシリーズの筐体はデザイン重視というか角ばった意匠となっており、この形状のおかげで長時間装着していると痛い、外耳に上手く合わさらない、遮音性もそれほど高くないといった弊害が生まれています。写真映えはするのですが、実際耳につけていたら形なんて見えなくなりますからもう少し丸みを帯びたデザインだと万人ウケするのかなと思います。
個人的には可もなく不可もなくで、他メーカーのモデルだとMAVERICK II Re;やDreamの方がこのファクターは圧倒的に優れていますね。RE2000とどっこいどっこいか、ANDROMEDA Sの方が若干マシといったところ。
またステンレス筐体のため、イヤホンにしてはなかなかの重量感です。耳に嵌め込んでしまえば気になりませんが、そもそもの装着感が合っていないと痛い上にさらに耳の中に違和感を覚えて長時間使ってられないなどのリスクをはらみます。
音質
DAPはAK380SS単騎。普段はSSAMPも併用しているのですがANDROMEDA Sはインピーダンスが低くAMPをかませる必要性はありません。
無印と比較した時に最も異なるポイントは高域のキラキラ感。ANDROMEDAがANDROMEDAたりうる最大の特徴はどこまでも澄み渡る高音楽器の煌びやかさであることは一聴すれば明らかなのですが、ステンレスバージョンでは中低域全般の厚みが増したために相対的にキラキラ感が薄れてしまっています。ANDROMEDA Sがもし無印のチューニングそのままに筐体材質を変えただけだったならば、スレンレスらしい硬質な味が加わる程度だったと思われます。
公表されている情報では中域ドライバーをいじっており高域ドライバーは据え置いているので高域の質感/量感はそのままです。とはいえロー寄りが濃くなったことで無印っぽい音を期待すると「思っていたのと全然違う」ってことになります。じっくり聴いてみると厚みを増した中低域の裏でキラキラの面影がチラつきますが、無印のような高音域が洪水のように迫り来る煌びやかさは感じません。
無印最大の特徴を失った代償として手に入れたものも当然あります。中域ドライバーの変化とステンレス筐体に変わったことで中低域のクオリティが格段にアップしています。解像感、音場はあまり変わりませんが、Sの方が低域がどっしり構えている分、音場広めに感じます。特にAK380SSだと余計な味付けをせずにレスポンスを上げてくれるので、ロックバンドや電子音楽などテンポの速い曲調とマッチする他、ボーカル全般はSの方が向いているかと思います。
またSの低域が篭るとの声も聞かれますが、無印の高域に魅せられた方ならばそう感じてもおかしくはありません。私個人としては無印の低域があっさりしすぎで物足りないくらいなので、Sくらい腰の据えた低音がちょうど良いですし篭っているとも感じません。
まとめ
とりあえず第一印象としてはこの程度。購入された方のレビューを読むと大体似たような印象を抱いていますが、無印と比較するとどうしても「こっちの方がいい」「いやいやそうじゃない」といった論争が起きがちではありますが、その辺りは嗜好性の違いもあるので無印が好きでSがイマイチ、逆に無印がイマイチでSがドンピシャってパターンも色々あるでしょう。
音質的には同じ名前を冠しているにも関わらずこうも変わるかと言えるくらい別物なので名称が悪かったのかもしれませんが。これがもしペルセウスとかだったら一瞬で在庫がなくなるなんてことにはならなかったと思うので、やっぱり"ANDROMEDA"というネーミングを利用した限定商法と言われても仕方ない気もします。来年はANDROMEDA Cupperかな?笑
まぁ私は試聴した上での購入だったのでハイエンドをほいほいゲットしてしまうことへの反省はしますが一切の後悔はありません。他モデルと比較したガチレビューはもう少し聴き込んだ後で執筆したいと思います。