4〜6枚という少ないデッキスロットで、メインテーマの弱点を補ってくれたり、展開を補助してくれたり、安定性を高めてくれるカード群について思案することが今の環境で勝ち抜くためには必須となりつつあります。テーマ内で駒が揃っている場合は不必要ですが、サブギミックとしてシナジーの見込めるカードであれば非常に有用ですので、それぞれどんなメリット、デメリットがあるかをお伝えしたいと思います。今回はシンクロに関わるギミックを一挙まとめます。
目次
WW(ウインドウィッチ)
WW-アイス・ベル
「WW-アイス・ベル」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドにモンスターが存在しない場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。その後、デッキから「WW」モンスター1体を特殊召喚できる。この効果でデッキから特殊召喚したモンスターはリリースできず、この効果を発動するターン、自分はレベル5以上の風属性モンスターしかエクストラデッキから特殊召喚できない。(2):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。相手に500ダメージを与える。
WW-グラス・ベル
「WW-グラス・ベル」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。デッキから「WW-グラス・ベル」以外の「WW」モンスター1体を手札に加える。この効果の発動後、ターン終了時まで自分は風属性モンスターしか特殊召喚できない。
WW-スノウ・ベル
(1):自分フィールドに風属性モンスターが2体以上存在し、風属性以外のモンスターが存在しない場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。
(2):このカードをS素材として風属性SモンスターをS召喚した場合、そのSモンスターは相手の効果では破壊されない。
言わずと知れたWW出張。相互にサーチできるアイスベル・グラスベルで安定的にレベル7/8風属性のシンクロモンスターを召喚権を使わずに展開することが可能。制約効果がかかるのはアイスベルとグラスベルの2体。
アイスベルは「特殊召喚したターンはレベル5以上の風属性モンスターしかエクストラデッキから特殊召喚できない」
グラスベルは「サーチ効果を使用したら、発動後ターン終了時まで風属性モンスターしか特殊召喚できない」
若干異なるので注意しましょう。
基本的には手札からアイスベル特殊召喚→グラスベル特殊召喚→スノウベルサーチし特殊召喚で、レベル7風シンクロを踏み台にすれば、高打点かつ強力な制圧効果を持つレベル8風属性"クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン"を出すことが可能。スノウベルによる耐性付与のおまけ付きで場持ちがよくなります。またグラスベルの先引きでもグラスベル通常召喚、アイスベルサーチで次のターンに自分の場にモンスターがいなくなれば耐性持ちクリスタルを出すことが可能です。
メリット
- アイスベル2、グラスベル2~3、スノウベル1~2で完結するため省エネ。
- アイスベルによる一枚初動。
- 召喚権を使用せずクリスタルウィングシンクロドラゴンを破壊耐性付きで置くことができる
デメリット
- 召喚権を食わないとは言え風属性モンスターしか特殊召喚できなくなる。
- スノウベル先引きが弱すぎる。
終末の騎士+デストルドー+ライフコスト
終末の騎士
(1):このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。デッキから闇属性モンスター1体を墓地へ送る。
亡龍の戦慄-デストルドー
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが手札・墓地に存在する場合、LPを半分払い、自分フィールドのレベル6以下のモンスター1体を対象として発動できる。このカードを特殊召喚する。この効果で特殊召喚したこのカードは、レベルが対象のモンスターのレベル分だけ下がり、フィールドから離れた場合に持ち主のデッキの一番下に戻る。
終末トルドーと呼ばれる出張セット。用途はシンクロに留まらず、単純なモンスターの数が重要になるリンク召喚でも用いられる。
場に出たらデッキから闇を落とす終末の騎士でデストルドーを落とし、ライフを半分支払いデストルドー自身の効果で蘇生。召喚権は使用するが終末の騎士1枚でレベル7シンクロかハリファイバーを選択することが可能。使ったデストルドーはデッキボトムに戻るため、デッキから墓地へ送る手段があれば毎ターン使用することができる。またデストルドーは手札からもライフさえ払えば特殊召喚できるため事故りにくいのも特徴。
メリット
- 終末は増援対応、デストルドーは竜の渓谷や竜の霊廟にも対応する種族サポートの汎用性の高さ
- 終末は墓地に送ってメリットのある闇デッキに入るためデストルドー1枚にスロットを割けばよい
- 定額ライフではないためどんな状況でも使用可能。
- 先行であれば確実に相手ライフより下になるためチキンレースと相性が良い。
デメリット
- 召喚権を食う
- 初動展開ではライフコストが痛すぎるため神の通告・神の警告などライフを支払うカードとの相性が良くない
マスマティシャン+グローアップバルブ
マスマティシャン
(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。デッキからレベル4以下のモンスター1体を墓地へ送る。
(2):このカードが戦闘で破壊され墓地へ送られた時に発動できる。自分はデッキから1枚ドローする。
グローアップ・バルブ
このカード名の効果はデュエル中に1度しか使用できない。
(1):このカードが墓地に存在する場合に発動できる。自分のデッキの一番上のカードを墓地へ送り、このカードを墓地から特殊召喚する。
終末トルドーとほぼ同じです。こちらはマスマティシャンの通常召喚からバルブを落として、デッキトップ1枚送って蘇生する流れ。レベル4以下のモンスターを何でも落とせるためバルブ以外にも相性の良いカードを搭載している場合は 採用されやすいでしょう。
メリット
- マスマティシャンの墓地へ落とせる範囲が広く、終末の騎士を使用できないデッキでも採用しやすい
- デストルドーと違ってライフコストを支払う必要がない
デメリット
- バルブの蘇生効果はデュエル中一度きり
- デストルドーと違って手札からの特殊召喚はできない
輪廻天狗+バードマン
輪廻天狗
(1):表側表示のこのカードがフィールドから離れた場合に発動する。デッキから「輪廻天狗」1体を特殊召喚する。
A・ジェネクス・バードマン
(1):自分フィールドの表側表示モンスター1体を持ち主の手札に戻して発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。この効果を発動するために風属性モンスターを手札に戻した場合、このカードの攻撃力は500アップする。この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
2018年4月改訂で6年越しに解禁された輪廻天狗。場を離れると同名カードをリクルートするため、召喚した輪廻天狗をバードマンで戻すことで実質特殊召喚チューナーに化けます。そのままレベル7シンクロにつないでもハリファイバー展開に移行しても3体目の輪廻天狗が出てくるためボードアドの損失が一切ありません。ハンドに輪廻天狗が残るため、墓地へ送られた輪廻天狗2体をデッキに戻す手段があればレベル4*3体分の素材を再度供給することができます。バードマンが制限指定されているため輪廻天狗と相性のいいレッドリゾネーターも合わせるといいかもしれません。
メリット
召喚権を食う
輪廻天狗が一度でも場に出ればシンクロ素材の調達が容易い
デメリット
輪廻天狗の複数引きが危険
バードマンが制限カードであるため安定性が低い
TG(ワーウルフ+ストライカー)
TG・ワーウルフ
レベル4以下のモンスターが特殊召喚に成功した時、このカードを手札から特殊召喚する事ができる。フィールド上に存在するこのカードが破壊され墓地へ送られたターンのエンドフェイズ時、自分のデッキから「TG ワーウルフ」以外の「TG」と名のついたモンスター1体を手札に加える事ができる。
TG・ストライカー
相手フィールド上にモンスターが存在し、自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、このカードは手札から特殊召喚する事ができる。フィールド上に存在するこのカードが破壊され墓地へ送られたターンのエンドフェイズ時、自分のデッキから「TG ストライカー」以外の「TG」と名のついたモンスター1体を手札に加える事ができる。
テッグジーナスが登場したのは7年も前になりますが、ワーウルフとストライカーのコンビは現環境でも使えます。ワーウルフはレベル4以下モンスターの特殊召喚に反応して手札から特殊召喚可能なレベル3非チューナー、ストライカーはサイドラ効果持ちのレベル2チューナー、共通効果として破壊され墓地へ送られたターンのエンドフェイズ時に別のTGモンスターをサーチ可能。
水晶機巧
水晶機巧-シトリィ
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):相手のメインフェイズ及びバトルフェイズに、チューナー以外の自分の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを効果を無効にして特殊召喚し、そのモンスターとこのカードのみを素材として機械族Sモンスター1体をS召喚する。その時のS素材モンスターは墓地へは行かず除外される。
水晶機巧-ハリファイバー
チューナー1体以上を含むモンスター2
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがリンク召喚に成功した場合に発動できる。手札・デッキからレベル3以下のチューナー1体を守備表示で特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターは、このターン効果を発動できない。
(2):相手のメインフェイズ及びバトルフェイズにフィールドのこのカードを除外して発動できる。EXデッキからSモンスターのチューナー1体をS召喚扱いで特殊召喚する。
水晶機巧-クオンダム
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
(1):相手のメインフェイズ及びバトルフェイズに発動できる。このカードを含む自分フィールドのモンスターをS素材としてS召喚する。
(2):S召喚したこのカードが戦闘・効果で破壊された場合、Sモンスター以外の自分の墓地の「クリストロン」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。
水晶機巧-グリオンガンド
チューナー2体以上+チューナー以外のモンスター1体
(1):このカードがS召喚に成功した場合、そのS素材としたモンスターの数まで相手のフィールド・墓地のモンスターを対象として発動できる。そのモンスターを除外する。
(2):S召喚したこのカードが戦闘・効果で破壊された場合、このカード以外の除外されている自分または相手のモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。
ハリファイバーは様々なデッキで使用されていますが、当然のことながら自身の属する水晶機巧でも相性抜群。従来出しづらかったグリオンガンドを相手ターンに出すことが可能となる出張セットです。
シトリィは「効果処理時にシンクロ召喚できない状況となっても蘇生効果は適用する」という裁定をもらっています。エクストラゾーン以外にはリンクマーカーが伸びていない限り召喚不可ですが、シトリィの効果にハリファイバーをチェーンすることでメインゾーンへのリンクが途絶えることになるためです。
墓地にレベル4以下の非チューナーが必要ですが、場にハリファイバー、シトリィの2体からハリファイバーをクオンダムに変換すればレベル3モンスターの蘇生で相手ターンにグリオンガンド成立。すでに非チューナーの素材を確保できているならば相手ターンにトリシューラを出すことも可能です。
メリット
ハリファイバーを使用するデッキであればメインにシトリィ1枚忍ばせておくだけでOK
通常召喚権が残るならばシトリィ素引きでも問題なし
凶悪な効果を持つグリオンガンドとトリシューラを相手ターンの出すことが可能
デメリット
EXデッキの枠を食うため、ある程度スロットの余裕が必要
リゾネーター
コール・リゾネーター
(1):デッキから「リゾネーター」モンスター1体を手札に加える。
レッド・リゾネーター
「レッド・リゾネーター」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。手札からレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚する。
(2):このカードが特殊召喚に成功した時、フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの攻撃力分だけ自分はLPを回復する。
シンクローン・リゾネーター
「シンクローン・リゾネーター」の(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできない。
(1):フィールドにSモンスターが存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できる。
(2):このカードがフィールドから墓地へ送られた場合、「シンクローン・リゾネーター」以外の自分の墓地の「リゾネーター」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを手札に加える。
リゾネーターであるメリットは専用サーチ付である点。通常召喚権を使いますがブリキンギョのようにハンドのレベル4以下モンスターを特殊召喚し、即座に2体のモンスターを並べることができるレッドリゾネーターと場にシンクロモンスターがいる時に手札から特殊召喚できるシンクローン・リゾネーターが使いやすいでしょう。レッドリゾネーター自体は輪廻天狗と相性がよく、その2枚とEX消費4枚でシューティングクェーサーまでいけるためジャンクドッペルのようなシンクロ主体のデッキでは重宝されそうです。
簡易融合+テセウスの魔悽物
簡易融合
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):1000LPを払って発動できる。レベル5以下の融合モンスター1体を融合召喚扱いとしてEXデッキから特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターは攻撃できず、エンドフェイズに破壊される。テセウスの魔棲物
レベル5 水 アンデット チューナー ATK2200/DEF1800
簡易融合は応用の効くカードです。シンクロに限っていえば簡易融合1枚でレベル5チューナーを用意できます。現状レベル5以下の融合チューナーはテセウスのみですが、今後異なるレベルの融合チューナが出たらさらに幅が広がること間違いなしですね。